定休日2日目。
先日から”九州自然歩道”の宮崎県内のMap Bookの取扱いを開始させていただき、お客様からもコースのチェックの相談やモデルコースの相談などをいただいていましたので、下見を兼ねて霧島山麓コースの一部区間を歩いてきました。
本来は高千穂峰からの区間を歩きたかったのですが、それはまた晴れた日にでも出掛けて更新します。
今回はJR九州吉都線の”高原駅”をスタートに、野尻町までのコースで約30kmを歩いてきました。
所感も含めたレポートでございますので、是非これから歩こうという方は歩いた感想や楽しみなども店頭やメールなどで聞かせていただければ幸いです。
なお、はじめに同じコースを歩こうという場合の注意事項などを簡単にまとめておきます。
コース全体を通して車道を歩く区間が長く、運転の妨げにならないように、また事故に遭わないように注意して歩行してください
<トイレ>
事前にMapBookでトイレの場所を確認しておきましょう
<道迷い>
山とは違いますので道迷いを起こしても誰かに遭遇できますが、しっかりとMapBookを見ながら常に現在位置を把握しましょう。地図読みが不安な方はGPSアプリなどを併用して現在位置を常に把握しましょう。
<モバイルバッテリ>
スマホで現在位置を確認する方は、充電切れを起こさないようモバイルバッテリなどを携帯しておきましょう。
<歩行距離>
28km前後の行程で少し長い距離を歩きますので、ペース配分などに注意しましょう。
<休憩箇所>
ベンチの設置があるのは途中で通る霞神社の展望台くらいです。
<水分・食料>
道中に商店などがあり、水分補給や食料の補給は可能です。事前に場所などをチェックしておきましょう。
Map Bookは店頭で取扱していますので、九州自然歩道を歩いて楽しむ方は準備ください。
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早朝、始発電車に乗ってJR九州日豊本線の宮崎駅をスタートし、都城駅で吉都線へ乗り換えて高原駅へ。
宮崎の山を歩くのに基本的に公共交通機関での移動がなく、宮崎で最後に電車に乗ったのがいつかも覚えていませんが、相当久々の電車…
ここから都城を経由して高原駅に向かいますが、無人駅で電車の切符は車内で車掌さんに渡すシステムだと知らずに降車時に若干怒られ気味になってしまいました汗
寝過ごしに気をつけながら7:30前に高原駅に到着し、のんびりスタート。
いきなり車道からのスタートで、朝の出勤時間にかかるため通行に注意しながら進みます。
今回の区間は全体的になだらかで危険箇所などもないため、Mapを見ながら道を間違えないように歩きますが、感覚としては”長距離の散歩”といった雰囲気を感じる区間。
朝はウインドシェルを羽織っているのがちょうど良い気温で、かなり秋らしい空気になってきました。
開けた通りを歩くこともあれば、時折「ジャングルか」と突っ込みたくなるような鬱蒼とした林の中も。
昭和50-55年に整備された道なので”僕と同い年”ほどの道ですが「整備された当初はどんな光景だったのだろう」ということや「何を見せたくてここを歩いてるのだろう」なんてことを考えながら歩くのは興味深いものです。
この日は曇り空で、霧島連山がどんと見えるということはないのですが、どこに霧島が見えるかというのは理解できるので、晴れた日には田園風景と霧島の山々を眺めながら散歩できる道という印象が僕の歩いたイメージな区間。もっと細かに楽しもうと思えば道中に見れる作物などを知り、霧島山麓ならではなものがもう少し垣間見えると思います。
昨日はちょうど田んぼの稲が美しい緑の季節で、道中では畜産をされている方も多く「あそこに霧島が見えるのか」と考えて歩くと、霧島山麓で農業や畜産を営む光景を見ながら歩く美しさのようなものがあります。
そして道中では商店もあり、パックを背負って歩いている光景がまだ見慣れぬ光景なので「どこに行くのか」「どこから来たのか」なんて会話をしつつ、食料を補給したり地域の方々との挨拶や会話を楽しんだりと、山を歩くのとはまた違う喜びがあります。
個人的には立ち寄る商店がコンビニでない所も嬉しいポイントで、極力地域の方々の店や空気を感じれると良いなと思っていたので、いつもは車で通り過ぎてしまう商店に立ち寄るのはどこか嬉しいものでした。
高原町・小林・都城・高原・野尻と歩く今回の道で、以前から個人的に気になっていた霞神社を通ります。
このコース上の唯一のアップダウンで600段ほどの階段を登りますが、日頃山に行っている方の場合は苦にならない階段。参拝に来ている方の横をパックを背負って登り参拝。
霞神社には展望台にベンチが設置されており、コース上で唯一のベンチだった気がしますが、少し一息ついてのんびり休憩。
余談ですが、おみくじを引いて僕は”小吉”、スタッフは”大吉”…
展望台で一息ついたら霞神社を後にして進みますが、参道にある商店でお茶を振る舞っていただいて土産の購入。
以前は賑わっていたのかなという雰囲気のある参道。この日は1店舗しか空いておらず、僕らが”九州自然歩道を歩いている”ことを話すと「少しでも賑やかになると嬉しいね」と話してくださった女将さんの言葉がとても印象的で、僕も心底そう思います。
霞神社を後にしてまだまだ歩きますが、道中では田畑の風景があったり住宅地を歩いたりと、のんびり長い散歩道のようなコースを歩きます。
そこでは牛の姿、番犬の姿、庭に放し飼いにされている烏骨鶏の姿、ラジオをBGMに農作業や畑仕事をする方と、喧騒とした日々から離れた光景を目にしながら歩くことができ、毎日忙しく仕事に邁進する方には本当に良い光景だと思います。
そしてコースをずっと歩いて、高原町と野尻町の境に位置する岩瀬ダムを通り今回のゴールに設定した野尻のバス停へ。
約30kmの道のりを歩く中で、個人的に大切なのは歩いた最後の褒美。
野尻のバス停近くにある”Nojiriko Cafe”さんに立ち寄って、この日最後の褒美に冷たいものをいただきます。
僕は抹茶かき氷とマンゴーカルピスと冷たいもの三昧で、この日の歩きの締めくくり。
そして野尻のバス停から宮崎市内へ戻るのでありました。
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道の整備が行われて45年ほどが経つ”九州自然歩道”
区間ごとに様々な魅力があるかと思いますが、この日1番心に残ったのは霞神社の参道で商店を営む女将さんと話していた時に「賑やかになると嬉しいね」という言葉と、振る舞っていただいた最高に美味いお茶。
パック背負った人が歩きまくるのも異様の光景な気もしますが、ガラガラの電車・空いているバス・閉めている店の多い参道・可愛らしくよく働く番犬・放し飼いにされている烏骨鶏・畑の手入れをする地域の方・田園風景や霧島山系の雄大さ、そして道すがらに出会う方々との会話。
「日々利便性や安さばかりで物を選んでいないだろうか」と、僕は店を営み始めてよく考えるようになりましたが、僕らの住む宮崎県の色々な場所を、様々な方が歩いて楽しみ、商店の方々が喜んだり、より歩くやすく改善されていったりと変化していけば良いなと、そんな想いに駆られる約30kmの行程。歩く方によって感じるポイントや魅力は異なるかと思いますが、山に九州自然歩道に、皆さまと色々な魅力を共有して楽しんで行きたいなとそんな良い時間を過ごさせていただきました。
道中でお会いしたたくさんの皆さま、本当に温かく迎えてくださってありがとうございました。
また他の区間を歩いた際にはレポートも更新していきます。
皆さまにもきっと山歩きとはまた違う豊かさを感じる時間になると個人的には思っています。
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