FLY FISHINGを始めてみよう -僕らのFly Fishingの楽しみ方とポイント-

僕らの店では山を歩いて楽しむだけでなく、渓谷で釣りをしたりのレポートや動画を作っていることもあり、フライフィッシングに興味を持ってくださる方や実際に始められる方も少しずつ増えましたが、少し改めてフライフィッシングの楽しみをご紹介。
山を歩く同様にどうしても”敷居が高い”と思われる方も多い遊びのひとつですが、日頃から山を歩いて楽しまれている方にとっては比較的入りやすい遊びのひとつだと思います。

ただし、僕らが日頃釣りを楽しむ”山岳渓流”と呼ばれるような山の中の谷では、尾根道を歩いて楽しむよりも多くのリスクが存在します。
そのため個人でスタートするよりも経験豊富な方に同行して覚えていくことが、何より安全に楽しむ方法だと思いますが、今回はフライフィッシングの魅力や楽しみ方をつらつらと紹介してみます。リスクなどについてはまた折りを見て紹介させていただきます。

またフライフィッシングを始めるのは、シーズンのうちにというイメージがありますが、少しの練習や道具を揃えることを考えると”シーズンオフ”に始めておくのはオススメでもあります。そのポイントなどは最後に書きますが、関心がある方は参考にしてみてください。

僕らの店で楽しむ釣りは”ガッツリ釣りを”というよりも、ハイキングを楽しむ感覚に近いものがあると思いますが、「やってみよう」という方は気軽にご相談ください。

宮崎県とフライフィッシング

宮崎県でフライフィッシング

宮崎県でフライフィッシング

南国イメージの強い宮崎県で渓流釣りやフライフィッシングを連想される方は一般的には多くないと思いますが、僕は個人的には九州の中では宮崎県・熊本県・大分県のエリアは九州内でトップクラスに美しいフィールドが多く、良い渓谷に恵まれていると思っています。
それが故に、過去に何度か「宮崎県を離れようか…」なんて思った時も「川が遠くなるしなぁ」という理由で思いとどまった程です。

海のイメージが強い宮崎県は面積の76%は森林であり、海も山も楽しめる素晴らしいエリア。さらには九州には熊がいないため、熊への警戒なく釣りが楽しめるというのは遠方から訪れてくださる方々にとっては大きな安心感のひとつだそうで、最近では毎年シーズンになると宮崎まで足を運んでくださる方も増えました。
僕は釣りだけを楽しんでいる訳ではなく”山歩き”も”渓谷での釣り”も好きなので、宮崎県のフィールドというのは本当に遊びが尽きないものなのです。

お客様でフライフィッシングなど山の遊びを楽しむ方には、移住者の方やUターンの方などが少し目立っている印象がありますが、ずっと自然を身近に楽しんでいる宮崎生まれ・宮崎育ちの方も、移住されてきた方も「海より山がしっくり来る」という方は、山の遊びの選択肢のひとつとして渓谷での釣りはオススメです。

ここでは全部は書ききれませんが、僕らの店で数年前からご提案させていただくようになった”フライフィッシング”という遊びの魅力をつらつらと。
“釣り”となると蘊蓄が面倒だとか、面白くなさそうだとか、面倒な人が多いだとか、そんなイメージを持たれている方が意外と多いものですが、そうでない一面も多く存在します。

POINT:景観の美しさ

山奥の源流域にて

山奥の源流域にて

山を歩いて楽しむ多くの方が間違いなく好きなポイントのひとつとして挙げられる”展望の素晴らしさ”は、渓谷にも存在します。
水が流れる渓谷ではその土地の地質などが剥き出しになっており、水が作り出した美しさの中を歩いて釣りをするのは”1番の魅力”と挙げられる方も多いポイント。

山を歩いていても、火山帯特有の景観や岩山特有の景観、原生林の美しさなど、その場所によっての魅力がありますが、渓谷も同様にエリア毎の魅力や特徴というものを感じながら楽しむことができる遊び。むしろ周辺の森や地形と水量や生き物が密接に関係している面もあるため、山よりも周辺の自然や環境などに意識が向きやすい一面もあると感じます。

もちろん自然や環境に目を向けずとも、シンプルに綺麗な環境の中で出来る面白い山の遊びのひとつ。
僕は幼少期に家族に連れられて釣りを楽しんていた頃があるので馴染みやすいのですが、釣りは別にしなくとも渓谷の風景が好きだという方も多いものです。

POINT:渓谷の動植物

オオルリ(雌)

オオルリ(雌)

山に様々な動植物があるように、渓谷にも特有の動植物が生きています。野鳥も多く夏鳥を探してみたり渓谷の草花を探してみたりと、周辺の自然観察もハイキング同様に楽しめます。
例えば夏鳥ではオオルリ・アカショウビン・サンコウチョウなど、そうした野鳥を覚えたりしながら楽しめるのも面白いポイント。店頭でもよく「見たい」と聞かれるヤマセミなども頻繁に出会う野鳥のひとつです。

POINT:夏の涼

夏の涼の楽しみとして

夏の涼の楽しみとして

新たにフライフィッシングを覚えた多くの方が言うのは「暑い夏に涼みながら楽しむ遊びを覚えた」というポイント。真夏の低山はさすがに暑いけれど、渓谷であれば涼みながら楽しめると、釣りの楽しみ以外に涼しく楽しめる山の遊びという点も、渓谷のアクティビティの魅力のひとつだと思います。

POINT:フライフィッシングそのものの魅力

フライフィッシングそのものの魅力

フライフィッシングそのものの魅力

釣り単体の面白さだけでなく景観や動植物も含めた渓谷の魅力を楽しめるのが、渓谷というフィールドでの釣りの面白さだと思いますが、フライフィッシングそのものの面白さというのも当然に存在します。フライラインと呼ばれる長い糸を操作して、虫に模した毛鉤を流して魚を釣るというのが簡単にフライフィッシングというものですが、非常にシンプルだからこそ長く楽しめる釣りでもあります。

長い糸を操作して楽しむ釣り

長い糸を操作して楽しむ釣り

毛鉤を用いて魚を釣るため「どんな虫が飛んでいるのか」「どんな季節にどんな虫がいるのか」と、生息する虫・その生態などにも興味が湧くのは非常に興味深く面白いものです。

興味の対象が広いのも面白いポイント

興味の対象が広いのも面白いポイント

釣りに用いる毛鉤(フライ)を巻くことをタイイングと言いますが、自分で毛鉤を巻くことも面白さのひとつ(長くなりすぎるので割愛しますが)
“釣り自体が面白く、釣り以外のことも面白い”というのが、僕らにとってのフライフィッシングの魅力です。

POINT:先輩方との繋がり

大先輩との釣行

大先輩との釣行

どんな趣味も共通して言えることですが、山歩きもフライフィッシングも同じ趣味の仲間や世代を超えた付き合いが生まれ、趣味を通して様々な出会いや付き合いが生まれることは、大きな魅力のひとつです。
一生懸命に働いて、一生懸命に遊ぶ中での毎日は自然と日々の仕事や遊びに繋がりますが、何よりマニアックな話で盛り上がれる仲間や付き合いが生まれるというのは本当に素晴らしいことです。

POINT:渓流魚の美しさや生態

山女魚(ヤマメ)

山女魚(ヤマメ)

僕らや多くのお客様が対象としているのは山女魚(ヤマメ)や、岩魚(イワナ)といった鱒を対象として釣りをしています。これらの魚は「山の中にこんな綺麗な魚がいるんだ」と初めて釣った方の多くは感動するような美しさを持っています。
また「こんな険しい場所に」であったり「こんな過酷な環境下で」と、そういった感動を覚えることもあります。

近年の南九州では台風や大雨、気候変動など様々な要因が重なって山間部の環境や雰囲気も年々変化しています。それは時に渓谷を歩く際のリスクともなりますが、閉ざされたような環境の中に生きる魚と出会って感動を覚える方は少なくありません。また、同時にそうした生き物を見ることで森や山の環境のことを考えるようになる方も目立つようになりました。

あまり難しいことを考えず楽しんで欲しいなと思う反面、目の当たりにする環境の変化などを遊びを通して知ることが出来るのも、ハイキングや渓流釣りなど、山や山間部の楽しみのポイントのひとつだと思います。そして同様にそれらを守っていこうと懸命に従事される方々の姿があることも、山川海のいずれも遊びを通して知っていただけると嬉しいポイントです。


シーズンオフに始めるメリット

宮崎県では渓谷での山女魚釣りは3月1日から9月30日までと期間が定められており、多くの場所でも同様に釣りにはシーズンが定められていますが、僕らの店のお客様ではシーズンオフにスタートされるケースが多くあり、少しメリットやポイントがあります。

キャスティングの練習

フライフィッシングではフライラインと呼ばれる長い糸を極力思うように操作する必要があります。とは言え想像するほど難しいものではありませんが少しの練習と慣れが必要で、フライラインを意のままに操作できるほどに釣りが楽しくなります。
特に山が好きな方が多く出かける”山岳渓流”と呼ばれるような、山の中の渓谷では障害物が多く、少しだけ意のままにフライラインを操作できるようになっておくというのは、ストレスなく楽しむことができます。”練習”というほど堅苦しいものではありませんが、シーズンオフに公園や近場の川などでフライラインの操作などを覚えておくことは、シーズンに楽しむために重要なポイントのひとつです。

フライ(毛鉤)を綺麗に流すこと

少しだけフライラインの操作を覚えると近所の川など、禁漁などの規制のない場所を調べて実際に毛鉤を流してみる練習を行うこともオススメの練習方法のひとつです。フライフィッシングではいかに自然にフライ(毛鉤)を流すことができるか・目的の場所にフライを落とすことができるかという点が、面白い要素のひとつでもあり、シーズン中に釣りを楽しめるようにシーズンオフのうちに楽しみながら色々なことを覚えておくこともポイントのひとつです。

道具を揃えること

シーズンが始まってから「フライフィッシングを楽しみたい」と一気に道具を揃えると、一度にまぁまぁの出費となります。余裕がある場合はそれでも問題ありませんが、事前に少しずつ道具を準備していきながら練習を通して使い方などを覚えていくのは、一度に大きな投資にならず僕はコツコツとシーズンオフに道具を揃えながら始めた記憶があります…
なお日頃山歩きを楽しんでいる方の場合は、共通で使える道具なども色々存在しているため、しっかりと必要なものを考えながら道具を揃えていくことができます。
また、シーズンに入ってしまうと入手が困難な道具もあったりするため、事前に揃えられるものから準備しておくこともオススメです。

タイイング(フライを巻くこと)を覚える

フライフィッシングのシーズンオフの楽しみのひとつは、タイイングと言ってフライ(毛鉤)を作ってストックしておくことも出来ます。僕の場合は初めから自分でフライを巻くことを覚えましたが「自分で巻いたフライで釣るのは嬉しいものだ」と多くの方が口にします。
またタイイング自体も非常に面白く奥が深い世界なので、色々と作って覚えていくのもとても楽しいものです。

シーズンオフにフライフィッシングを始めるのは、主に練習や道具を揃える、タイイングを覚えるなど、色々とメリットがあります。
“たくさん釣ること”だけが渓流釣りの楽しみではありませんが、釣りにならないと思いながら覚えていくよりも、色々とシーズンオフだからのんびりと覚えられることもたくさん存在しています。
今シーズンは残りわずかですが、今シーズンでも来シーズンからでも「フライフィッシングをやってみたい」「チャレンジしよう」という方は気軽にご相談ください。

是非、少しマニアックながらに奥深い面白さのある渓谷の楽しみ。マナーなどもしっかりと覚えながら楽しんでいきましょう。

谷で食う飯もまた格別です

谷で食う飯もまた格別です


今シーズンはもう予定が埋まってしまっていますが、来シーズンもまたたくさんの方と渓谷でも楽しめますように願っております。


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