先日歩いた川南-南日向区間で、美々津に立ち寄った際、ちょうど”おひなさん祭り”というのが行われていまして、個人的にとても感動なひとときだったので勝手に紹介を。
“九州自然歩道”・海沿いの”Miyazaki Seaside Trail”と、宮崎県の中で長い道を小分けに歩いていますが、休みさえ取れれば一気に歩いてみたいと最近は思うようになりました。
で、そんな道を歩いて感じる魅力は人それぞれだと思いますが、個人的に魅力だなと感じるのは、時折感じる昭和的空気感。
分かりやすい観光地的な雰囲気とは異なり、一見分かりづらいものが多かったりするのですが、町並み・建物・人と、昭和的な温かさとでも言いましょうか。「昔は良かった」なんて思ってはいませんが、何だか懐かしさのようなものを感じる瞬間があります。
そして、よく宮崎全体にそんなことを感じることがあります「分かりづらいが、じっくり味わうと良い」みたいな…
海沿いの道は、単に海の綺麗さや、その横を歩く楽しみもあるのですが、時折町並みを歩きながら感じる昭和感のようなものが個人的にとても感動したりしています。
日之影町なんかを歩いていても、よく感じる感動です。
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先日、美々津を歩いた時に感じたのも、個人的にそんな雰囲気でした。
建物自体は昭和以前からあるものが多く、決して”昭和産”ではないのですが、どこか幼少期を思い出すような町並み。
そしてちょうど”おひなさん祭り”というのが行われており、ひな飾りが古い建物に飾られておりました。
オヤジがひな飾りを眺めるの図
ひな飾り
あまり距離はないのですが、古風な町並みを歩いていますと”団子”が食いたくなり、団子売ってそうな店を探して行き着いたのが先日紹介した”美々津まちなみセンター”
雨に濡れた僕らが暖かく過ごせるように、すぐさま暖房を入れて下さって和室に通され、ひな飾りを眺めながら団子を注文。
店主、懐かしみながら暖まってます…
「そう言えば子供の頃に、妹のひな飾りがあったなぁ」と、そんなことを呟きつつ「綺麗な建物と内装ですね」なんて女将さんと話して、色々な町のことを教わります。
町に”ひな飾り”があるのは、空き家を活用しているそうで「今の季節に”ひな飾り”を展示することで、訪れる方に楽しんでいただければ」と、そんなことを聞かせていただきます。
色々な生活圏を最近は歩いていますが、そんな”おもてなし”のような想いに触れる町は、歩いていて本当に心地よく訪れて嬉しくなります。
美々津の”ひな飾り”を見ながら感じた癒し感みたいなものはそれです。
「ようこそー！」みたいな派手でないものですが、色々な町も歩いていると本当に感じる温かさ的なもので、これが長距離歩いていて疲れてると、本当に心地良いものだよなと感じたりします。
“空き家の活用”について知恵さえあればなと思ったりしますが、残念ながら僕にはそんな知恵はありません…
ですが、こうした建物を活用したゲストハウスや喫茶店もあり、海沿いの道ではゆっくり寛ぐにも本当にいい場所で、改めてゆっくり訪れたいなと感じています。
温かく懐かしい光景
中高年の方々なら「懐かしい」と、きっと感じるような、例えば電気のスイッチの紐に追加の紐をつけてるとことか。(分かりづらくてすみません…)
人形が飾られていたりとか、隅々まで綺麗に掃除されており、室内もおもてなしを感じる空気感だったり、色々と話を聞かせていただきながら昔を懐かしむと、若干涙腺が刺激されるような空気感です。
抹茶と団子と庭
庭を見ながらの茶の時間は、決して「暖かい」というものではありませんが、庭もおもてなしの一つ。
どこか忘れていた空気感のようなものを懐かしみながら、ついつい色々と質問をしてしまいます。
そうしてると、2階にお邪魔させていただいたり、商家ならではな話を伺ったりと、つい道の下見の時間を忘れて長居…
ですが、それもまた歩き旅の魅力です。
家のことを習う店主
あまり書くと、行かずとも分かってしまいますが、本当に感動するひとときで、つい翌日にお礼の電話もしてしまうほど。
神武様の話、高鍋藩の話、隠し部屋の話諸々、これは文章では伝えられませんが、上品で柔らかな説明を伺っていますと、つい長居。
夏は風通しが良く涼しいと伺ったので「寝たら気持ちよさそうだな」なんて思ってしまいます。
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アウトドアの観点で見ると、少し「？」なイメージかもしれませんが、歩きながら色々な土地で感じる空気感のようなものは、山域による植生の違いを感じるのと似ており、たかが宮崎県という一県の中でも本当に多様な営みを垣間見せていただけるのは、本当に光栄なことです。
僕が生まれ育った小倉という町のことを子供の頃に散々聞かされたように、宮崎県でもこうした文化や暮らしというのは学校で習ったり、大人に教わったりするんだろうなと思いながら、出発するのが億劫になるほど素敵な時間を過ごさせていただきました美々津。
ちょうど”おひなさん祭り”を行われているようで、是非「歩いて訪れてほしいな笑」と思います。
疲れた時にこの空気感は、本当に心地いい時間です。
ちなみに、ここで出していただいた団子は”お船出団子”と呼ばれるもので、神武天皇の御船出の時にお祝いのために村人が急ごしらえで作ったとされるだんごで、時間がなく米粉に煮た小豆と塩を混ぜ、蒸してついたものだそう。
素敵な時間と、美味しい団子をご馳走になりました。
土産で買った団子を、お客様の自宅にアポ無し訪問でピンポン押して持っていきました笑
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