2週間に1回のペースで更新していますPodcast。
今回はお客様からご質問いただいた内容”道具のメンテナンスについて”をテーマに話しています。
道具のメンテナンスはアクティビティを楽しむ上では、とても大切なことなので、下に文章でも書いておきます。道具のメンテナンス方法がわからない方は参考にしてみてください。
引き続き皆様からもご質問も募集しております。
暇な時間やアクティビティへの移動中など、お楽しみいただければ幸いです。
道具のメンテナンス
登山やハイキング・フライフィッシング・テント泊・クライミング・沢登りなど、様々なアウトドアのアクティビティでは、道具のメンテナンスは非常に大切な要素です。
長持ちさせるため、いざという時に使えないということが起こらないようになど、しっかりと使ったら手入れすることが重要です。
音声だけでは勿体なかったので、文字でも説明を入れておきますので参考になさってください。
車に常時置いておくことはダメ
時折「いつも使うものなので、車に常備しています」ということを耳にすることがありますが、車中に置いておくことは絶対に避けましょう。
特に温暖な南九州では、即効で道具がダメになってしまいます。
登山靴やシューズのメンテナンス
アクティビティを楽しむ時に絶対使用する道具のひとつがシューズ。
防水仕様の登山靴、通気性に優れたローカットのシューズ、渓流で釣りをするためのシューズなど、色々な種類がありますが僕らの手入れ方法を記載しておきます。
音声内で写真を撮ると言ってて忘れていたものがあります。すみません…
レーザーのシューズ(矢野さん)
レザーのシューズは一般的な革靴の手入れと基本的には似ています。
山を降りたらその場で泥汚れなどを落として、帰宅後にブラッシング。汚れがひどい場合は表面を水で洗う。
その後に防水ワックス・保革オイルを塗って最後にブラッシングで仕上げる。
洗った後に乾かす場合は、天日干しではなく陰干しで直射日光を避ける。
スエード・ヌバックレザーのシューズ(中野・武田)
山を降りたらその場で泥汚れなどを落とす。
帰宅後に靴底などを再度洗い、汚れがひどい場合は外側を水洗い。
必要に応じて撥水スプレーなどを使用する。
洗った後に乾かす場合は、天日干しではなく陰干しで直射日光を避ける。
通気性に優れたローカットシューズ(全員)
使用したらその場で泥汚れなどを落とす。
汚れがひどい場合は丸洗い。洗った後に乾かす場合は、天日干しではなく陰干しで直射日光を避ける。
渓谷用のシューズ
使用したら可能な限り汚れをその場で落としておく
帰宅後に水洗いして天日干し
レザータイプのシューズは乾いた後に保革兼防水ワックスを塗る
ポイント
- 山を降りてすぐに泥汚れを落とす理由は、その地域の植生を他のエリアに移さないこと
- 天日干しはシューズへのダメージが発生するため、陰干し
- 箱に入れての保管は通気性が悪く劣化の要因になるため、通気性の良い場所で保管する
- ワックス類はGranger’sの製品が環境の観点から推奨されていることが多い
- 防水仕様のシューズはシューズ内は洗わない(乾きが悪く雑菌繁殖の要因となる)
- 乾燥時はインソールを抜いて中をしっかりと乾かす
- シューズの汚れは道具のことだけでなく、植生を考えるという観点でも大切
- 使ったらその日に手入れ
- 湿気は製品寿命を短くしたり、雑菌の繁殖につながる要因となるため、しっかりと乾かすことが大切
- 天日干しは製品寿命を短くする要因となるため陰干し
ザック・バックパックのメンテナンス
シューズ同様にアクティビティでは必ず使用する道具のひとつ。
藪漕ぎ・汗・風雨に晒されてしまう道具です。
ザックのメンテナンス(矢野さん)
ぬるま湯をつけたタオルを硬く絞って汚れを拭き取る。汗の匂いなどはリセッシュで対応。
使った後はしっかりと吊るして乾かす。
保管時も吊るした状態で形を崩さないよう、風通しの良いように保管する。
丸洗いすることはない。丁寧に吹いてリセッシュ。
構造が複雑なのでしっかりと干して乾かすことを心がけている。
ザックのメンテナンス(中野・武田)
シンプルな構造のザックを使用しており、使ったらパッド類を抜いて丸洗い。
※丸洗いは製品劣化を早めてしまうため、推奨された手入れ方法ではありません。
複雑な構造のパックは極力丸洗いは避けるが、丸洗いせざるを得ない場合は各パーツを分割して洗う。
使用後・洗濯後などは必ずしっかりと乾燥させること。
ポイント
- 丸洗いは製品寿命を短くしてしまう
- ぬるま湯に浸したタオルなどを固く絞って汚れを拭き取る
- 使用後、拭き取った後はしっかりと乾燥させる
- 湿気は防水のために使用されているポリウレタンのコーティングなどを傷めてしまうため、しっかりと乾燥させることを心がける
調理器具(クッカー・バーナー)のメンテナンス
自然の中で食事などを行う際に使用するクッカーやバーナーのメンテナンス。
クッカー・ストーブ類のメンテナンス(矢野さん)
固形燃料ストーブとチタンクッカーを使用しており、特別な手入れというよりは基本的に使ったら食器類と同様に洗う。
日常と兼用で使用し、無駄をなくす。例えば職場での弁当や食事には、アウトドアで使用するクッカーやカトラリーを使用している。
フィールドで使ったらティッシュなどで汚れを拭き取り、ゴミと共に持ち帰って自宅で再度洗う。
クッカー・ストーブ類のメンテナンス(中野)
矢野さん同様、特別な手入れはしておらず帰ったら通常に洗う。
ガスバーナーを使用する際は、目詰まりを起こしていないかなどのチェックを行う。
フィールドでは使ったらティッシュなどで汚れを拭き取り、ゴミと共に持ち帰って自宅で再度洗う。
クッカー・ストーブ類のメンテナンス(武田)
バスバーナーは使用の度に目詰まりや異常がないかをチェックする。
フィールドで使用したクッカー類はティッシュなどで汚れを拭き取り、帰った後に持ち帰って再度洗う。
ポイント
- 使ったらその場でティッシュなどを使用して汚れを拭き取る
- バーナー類は使用の度に異常チェックを行う
ウェア(衣類)のメンテナンス
一番手入れに気を使うのは防水のシェルだと思いますが、その他の衣類を含めて使用したら正しく洗うことが大切です。
ウェアのメンテナンス(矢野さん)
ベースレイヤーやミドルレイヤーなどはネットに入れて通常選択。
防水シェルは外側・内側の汚れを拭き取り、裏表共にしっかりと乾かす。
インサレーションは化繊のジャケットを使用。新調してまだ洗っていないのでこれから洗うところ。
湿気防止のため、湿度の多い季節は扇風機をタイマーで使用し衣類に風を当てる
防水シェル・ダウンジャケットは畳んでの保管は行なわない
ウェアのメンテナンス(中野)
基本的に使ったら洗う。
撥水加工が施されたものは柔軟剤・漂白剤の使用を避けることを注意している。
防水シェルはしっかりとポケット内部までを含めて乾かし、シームテープの状態などは定期的にチェックを行う。
ダウンジャケットはシーズンオフのタイミングでクリーニングに出す。
シュラフ代わりにインサレーションを使用する。使用の度にダウンジャケットはしっかりと完全に乾かす。
(ダウンジャケットは布団乾燥機を使用して乾燥)
防水シェル・ダウンジャケットは畳んでの保管は行なわない
ウェアのメンテナンス(武田)
基本的には矢野さん・中野と同じ。
ダウンは使用したら必ず裏表共に乾かすこと。
レインジャケットは汚れたら洗って、しっかりと乾かす。
衣装ボックスは定期的に風を通して通気を促す
防水シェル・ダウンジャケットは畳んでの保管は行なわない
ポイント
- 撥水加工が施されている製品は、柔軟剤・漂白剤を使用しない
- 撥水性はドライヤーなどで乾かすことで多少復活させることが可能
- 防水ジャケットなどはポケット内部まで、しっかりと乾燥させること
- 防水ジャケットなどは定期的にシームテープなどの状態をチェックしておくこと
- 必要に応じて撥水剤や撥水スプレーなどを使用する
- 防水シェル・ダウンジャケットは畳まずにハンガーにかけて保管する
- ザックに入れっぱなしはNG
- 洗濯のたびにチェックを行い、いざという時に使えないということがないようにする
寝具(テント・シュラフ)のメンテナンス
使用頻度が毎回でないだけに、使った後の手入れ・保管が大切な道具。
寝具のメンテナンス(矢野さん)
<テント・ツエルト(非自立式)>
天候が悪くなる時にあえて庭に張っておくことで、水漏れチェックなどを実施する。
時に庭で眠って状態を確認すると共に、自身の温度耐性や設営方法のチェックなどを行う。
ツエルト泊を行うため、定期的に設営してシームグリップの状態などは必ずチェックする。
<シュラフ>
使用したらしっかりと乾燥
自宅で保管する場合は、吊るした状態で保管する
シュラフ内にシーツを使用し、シーツのみ洗濯をするがシュラフは洗濯が面倒なため行っていない
シュラフはメンテナンスの観点から化繊のものを使用
寝具のメンテナンス(中野)
<テント(非自立式)>
面倒でも帰宅した後に必ず乾燥のために干す。
裏表を完全に乾かして収納を行う際にシームテープの状態などをチェックする
定期的に張って風通しなどを行う
できれば1-2ヶ月に1回は使用または設営を行なって風通しとチェックを実施
<シュラフ>
使用したら布団乾燥機を使用して、インサレーションジャケットと共にしっかりと表裏乾かす
保管時は圧縮せずに吊るして保管
シーツを使用することでシーツのみを洗濯し、シュラフ自体は洗っていない
温暖なシーズンはシュラフではなくエマージェンシーBivyを使用しているが、同様に使ったらしっかり乾かす
寝具のメンテナンス(武田)
<テント(自立式)>
使った後はしっかりと乾かし、泥汚れなどを拭き落とす
自立式テントを使用しているため、テントポール内のゴムの劣化や乾燥にも気を配る
設営時にシームテープの状態などをチェックする
<シュラフ>
使用したらしっかりと裏表共に乾燥させ、すぐにしまい込まない
吊るして保管する余裕がないため、大きなスタッフバッグを用いて膨らませた状態を維持して保管する
ポイント
- いざという時に使えない、水漏れなどがないようにしっかりチェックを行う
- 定期的に使用することが長持ちの秘訣
- シュラフは圧縮した状態で保管せず、ダウンを膨らませた状態で保管する
- 毎回使用するものではなく、安価でもないため、定期的にチェックを行う
- 実際に使用する際のトラブル対処ができるようにリペアキットなどを携帯しておく
- 結露との付き合いを考える
- 長持ちさせるためにグラウンドシートの使用を行う
- 定期的に使うことが大切で、せっかく入手した道具は定期的に使用機会を作って楽しみながら道具の状態をチェックする
応急救護セットの中身の入れ替えタイミング
全員共通で、使用期限を定期的にチェックし、期限が切れたものは買い替えを行う。
未使用状態のものも、定期的にファーストエイドを全部出して状態チェックを行う。
総評
- アウトドア用品は定期的に使用することが道具を長持ちさせる
- 使用の度に状態チェックを行う
- せっかく買った道具は積極的に使って楽しむ
- 湿度は大敵。使ったらしっかりと乾かす
- 全ての道具は使用したらその日のうちに手入れを行う
- 使用期限があるものは定期的にチェックする習慣をつける
という感じでしょうか。
しっかりと手入れして、ガッツリ使って楽しんでください。
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