今週の定休日初日。
山を歩く花屋、もとい”歩く楽しみを知る花屋”で馴染みでもあります植物Lab archiさんと、都井岬から南郷町を歩いてまいりました。
僕らの店のお客様では、早い段階で「全区間を歩いてみたい」と言い出し、地域が盛り上がるなら「考えるよりやってみよう」と実際に歩き始めてくださいましたが、本当に感謝です。
本来は衣食住を担いで泊まりを含めて楽しみたいものですが、それは個人的に行っていただいたり、どこかの機会で行うとして。
前回は都井岬をブラリと歩き、今回は次の区間となる都井岬から南郷町。

今回のルート
海沿いを歩くこの道において、僕らが大切に考えたことは未舗装路を歩くワイルドな魅力よりも、以下の様なことです。
- 誰もが手軽に歩いて楽しめる
- 宮崎らしい海の風景を眺めながら歩く
- 歩く地域の飲食店や宿などを使う
- 公共交通機関を使う
- 極力維持管理費がかからず既存の素晴らしい道を使う
地方かつ、人口の減少する宮崎県で、僕らが暮らしながら大切にしたいなと思うことを盛り込んだ道を考えて、さらに地域の方が親しみやすいという点で、高低差が少なく歩きやすい道。
“Long-Distance Hiking”という観点で見ると「初心者的」であったり、Trailと定義できるのかはさておき、入門編としての親しみやすさをPORTALという名前なりに考えたつもりです。
また、まだまだ”Long-Distance Hiking”というものに対する認知が多くない中で、維持ばかりにコストや時間のかかるものでは、宮崎県の中では定着しづらいかなと、既存の道を使いながら維持管理にもコストや時間がかからなそうだと想像できるような場所を極力考えるように意識しています。
結果、歩きながら各地域の柔らかで温かい方々との出会いや、文化・歴史、地理的発見などが、想像以上に素敵な道だなと実感しているところです。
折りをみて、もう少し自然あふれる道、山間部の道、山の道と、様々なレイヤーに分けて考えつつ、九州自然歩道と合流したりなど、その後の展開も妄想だけは続けております。
さて、そんな道のスタートまでは公共交通機関を利用して移動。
JR日南線に乗って串間駅に向かいますが、とりあえず一両編成のディーゼル車を貸切。なんとも贅沢なスタートです。

JR日南線
宮崎方面に向かう車両は学生さんが通学で利用していましたが、串間に向かう車両は完全貸切。
電車の利用推進など言葉ではよく聞きますが、僕らの場合は数十kmを歩くとなると、利用せざるを得ないものです。
なので、一番手っ取り早い利用促進だと思います笑
「是非乗りましょう」ではなく「乗らざるを得ない」というのが一番笑
・
そして串間駅から都井岬までは、コミュニティバスに乗って移動。

串間市の”よかバス”
コミュニティバスでは、運転手さんと色々な話を交わし、道中の移動を現地の方の素敵な優しさで楽しめるのも嬉しいものです。
・
コミュニティバスで都井岬に到着し北に向かってスタート。
宮之浦漁港で、朝の海の仕事を眺めつつ北上開始。

宮之浦漁港
都井岬を出て宮之浦漁港に立ち寄り、朝の港の光景を眺めて再び北上。
恋ヶ浦ビーチでは、今回は波が穏やかでサーファーの姿がなかったので、少しビーチ歩きを堪能します。

恋ヶ浦ビーチ
余談ですが、洒落っ気のない僕が歩くよりも、洒落感ある花屋が歩く方が、どこか華やかで地域の方々にとっても安心するだろうな。なんて思いつつ…
僕らが歩く時もスタッフは洒落っ気がありますが、僕は野暮ったいので、極力”不審者扱い”されないように努めているのであります汗

野暮ったい方です
恋ヶ浦ビーチを後にすると再び舗装路を歩き、野生の猿が生息する幸島方面へ。
海を見下ろしながら歩く道は非常に快適で、遠ざかっていく都井岬、近づいてくる幸島を眺めながら美しい海を眼下に舗装路を歩きます。

遠くに都井岬

近づいてくる幸島
晴れるごとに青い風景となっていく海を楽しみつつ、経由地となる幸島へ。
ここでは、楽しみにしている場所のひとつ”浜の店”に立ち寄って、美味い焼きそばを堪能。

幸島

“浜の店”の焼きそば
色々あるメニューの中で、僕は”焼きそば”にハマってしまいましたが、ここの焼きそば・ちゃんぽんなど、何を食っても絶品。
特に歩いて疲れた身体に、この美味い飯は染み渡ります。
女将さんに心から「美味しかった」とお礼を告げ、しばし幸島前のビーチを歩きながら再び南郷方面へ北上します。

ビーチを歩いて北上
ビーチで運動を楽しむご夫婦、散歩を楽しむ初老の方などと挨拶を交わしつつ、再び舗装路を歩いて北上。
途中では、道沿いで出会う方々と会話を交わし、車中で見送ってくださる方々と手を振りあう時間もあり、こうした小さな出会い的なものが、人の生活圏を歩く楽しみのひとつだなと最近は感じるようになりました。

夫婦浦付近の美しい海
夫婦浦付近を北上し、道の駅なんごうが近づくと雨。
予報では長く続かない予報だったので、とりあえず東屋で休憩しながら雨が弱まるまで待機。
そして雨が弱まるのを待って、再び北上し、人間魚雷回天訓練の地碑を通り、道の駅なんごうへ。
「こうした先人たちがあって、今の自分たちが」と、花屋のそんなコメントを聞きながら歩きます。

魚雷艇基地跡
道の駅なんごうで、冷えた身体に温かい珈琲をいただき、ここからは雨が降ったり止んだりの中の移動。
レインウェアを着用して、南郷へ向かいます。

贄波にて
そして、いよいよ南郷に近づくと雨。
南郷町の街並みの中を雨に打たれながら歩き、のんびり都井岬-南郷区間を歩いてまいりました。
「考えるよりやってみよう」という良い心がけな花屋の宮崎海沿いの歩き旅。
都井岬内から南郷までを歩き、50kmの歩き旅を終えたところでございまして、最後は目井津港前に新しくできたベーグル屋さんに立ち寄って、美味いベーグルを食って終了。

目井津港前の美味いベーグル屋さん
洒落た人は、立ち寄る店も洒落てます。
が、洒落てない僕も美味かったベーグルでございました。
是非歩き旅を楽しむ方も、お立ち寄りくださいませ。
楽しみながら宮崎県が盛り上がるならと、積極的に歩いていただいています花屋、植物Lab archiさんに感謝な1日でございました。
他にも少しずつ歩き始めてくださる方々が出てき始めましたが、引き続きルートや相談、色々教えて欲しいなど、店頭で気軽に申し付けください。
歩いたルートは、以下のWEBサイトでも掲載していますので、チェックしてみてください。
僕らの歩き旅も、もうすぐ大分県との県境。
あと二回に分けようかなという海岸線の歩き旅。最後は北浦で、美味い魚に心躍らせつつ歩いてまいります。
この記事へのコメントはありません。