【九州自然歩道】Data Book Miyazaki / Hiking Map Book Miyazaki

九州自然歩道・宮崎 DataBook / Map Book

自然の楽しみ方は非常に多様で、歩く・釣る・よじ登る・観察する等、様々な楽しみ方が存在し、僕らも季節やフィールドに応じて様々な遊びを楽しみます。
そして”歩く”だけをPICK UPして見ても、のんびり歩いて楽しむことや、中長距離のコースを探して楽しむこと、自分でルートを考えて楽しんだりと、本当に様々な楽しみ方が存在します。

その”歩く”という楽しみの中でもLong-Distance Hikingという言葉は耳にする方も多くなったと思いますが、日本にそのカルチャーを持ってきた方々や関係者を筆頭に、日本に古くから存在する”長距離自然歩道”が再評価されており、ざっとその種類を挙げると以下のようになります。

  • 東海自然歩道 : 昭和45-49年整備・延長1,734km
  • 九州自然歩道 : 昭和50-55年整備・延長2,932km
  • 中国自然歩道 : 昭和52-57年整備・延長2,295km
  • 四国自然歩道 : 昭和56-平成元年整備・延長1,647km
  • 首都圏自然歩道 : 昭和57-63年整備・延長1,794km
  • 東北自然歩道 : 平成2-8年整備・延長4,369km
  • 中部北陸自然歩道 : 平成7-12年整備・延長4,091km
  • 近畿自然歩道 : 平成9-15年整備・延長3,296km
  • 北海道自然歩道 : 平成15〜整備・延長4,600km(計画総延長)
  • 東北太平洋岸自然歩道(みちのく潮風トレイル) : 平成25-30年整備・延長1,025km

この中で九州自然歩道は九州7県を繋ぐルートがあり、山を歩いたり地図を眺めている時に”九州自然歩道”という文字を目にした経験のある方も多いと思います。
その九州自然歩道や宮崎のルートの活用については、以前から色々と関係者でもありアウトドア業界においての大先輩の方々からも話を伺っており、密かに進展を楽しみにしていまして、お客さまや宮崎に在住する海外の方などとも「宮崎にロングトレイルのコースが整備されているよ」なんて盛り上がったこともあります。

そんな九州自然歩道宮崎ルートのData Book・Map Bookが発売されることとなり、当店で販売させていただくことになりました。
今回はいつもに増して長文になりますが、宮崎や南九州でアウトドアのアクティビティを楽しむ方には是非ご覧いただければ光栄です。

まず、お買い求めは店頭または、以下のリンクからも可能です。
※配送はネコポス・クロネコゆうぱけっとにて発送いたします。

九州自然歩道・宮崎 DataBook / Map Book

九州自然歩道・宮崎 DataBook / Map Book

“九州自然歩道”についてや、Long-Distance Hiking・ハイキングやハイカーの魅力云々は、これを機に不定期に更新しようと思いますが、ここからは余談をつらつらと。

MapBookの取扱いの経緯について

僕らの店で取扱いをさせていただくということは、イコール「僕らがお薦めします」ということになる訳で、遊びや体験をご提案させていただいている僕らの店で、新たなご提案をするというのは意外に慎重になりますし、緊張するものです。
例えばフライフィッシング用品を取扱うことになった時も同様で、新たな取引先の方々とのお付き合いや製品のクオリティであったり、お客様に自信を持ってお薦めできる楽しみ方や技量も伴わなければ専門店とは言えません。

また体験機会というお客様の時間を要することを提案する以上、僕らが「やっぱり辞めた」と無責任なことが出来ないという僕自身の責任感というのを勝手に感じるのであります…笑
モノであれば買い直すこともできますが、面白いと勧めた体験時間は皆様にとって買い戻すことが出来ないもので、もちろんお客様によって”合う・合わない”はありますが、僕らが「お薦めします」と自信を持って言えるのは、意外と慎重になるものです。
※僕は不器用なもので「面白そうだから何となくやってみようよ」的なものが意外と苦手なのです…汗

そして”九州自然歩道”という道は10年以上前に勝手に一部歩いたことがありますが、崩落が激しかったり・ルートが不鮮明な場所があり、Mapの存在も知らなかった為挫折した経験がありました。(今ではきちんとルートマップを扱うことになりましたのでご安心を)

「”九州自然歩道”を歩いてみようか」と、そんな思いにさせていただいたのはMap Bookの発行元でもあります”トレイルブレイズハイキング研究所 宮崎支部”の高代さんご夫妻の誠実さでありまして、よく話をさせていただきます高代さんは東京から宮崎に移住した、僕と同じ経緯で宮崎に移り住んだ方でありまして「宮崎にある良い道の再発見を行うことで、地域に貢献したい」と熱く語ってくださりつつ、同研究所の方々をご紹介いただいたりと様々な尽力をいただきました。
例えば同研究所の所長を務める長谷川さま・理事の相澤さま、Hiker’s Depotの土屋さまなど、錚々たる顔ぶれで恐縮してしまう訳ですが、何よりも高代さんの誠実さで僕らもお客様も一緒に楽しみながらより良くなればと、そんな願いを込めて取り扱わせていただくことになりました。

また、高代さんをはじめお会いさせていただく方々が口を揃えて「LOCALの店の存在や協力」という話をされており、本MAPを取り扱うことになる前から「この自然歩道と店の関わり方など」と考えたり、スタッフと話をしたりしていまして、商品のラインナップを少し変更したりと勝手に新しい流れに沿えるようにちょっと試行錯誤していたのであります。

ハイキングを通して楽しむカルチャー

僕が店を始めることになったきっかけと”ハイキング”という文化は、実は関係性が強いもので、思うままに自由に山を歩いたり・谷で釣りをしたり・動植物を探したりと自然を楽しみつつ、地域の方々とのお付き合いをさせていただいたり、少し環境のことを考えたりというのは、ハイキングというカルチャーと宮崎のサーファーの方々の素晴らしいカルチャーの影響が色濃く反映されていると思っています。
そして”John Muir Trail”を楽しむひとつの動画をきっかけに、”自由気ままに”歩くことの楽しみや素敵さを感じたのが10年ちょっと前のことで、その動画も貼り付けておきます。

個人的にアメリカの文化が好きだったり、アルピニズム的な山の楽しみ方よりも肩の力を抜いた楽しみ方が好きだったりで、日本でそんな楽しみ方が広がったことや、そうした文化をうまく取り入れた店があったり、九州内でもそうした店の存在があったことは、あまり意識しておらずとも僕が店を始める大きなきっかけだと思っています。

※語弊のないように付け加えると、アルピニズム的な山の楽しみ方はひとつの山の楽しみ方として非常に大好きで、そんな大先輩方を非常にリスペクトしています。一時期は一生懸命にそんな山遊びを求めていた時期がありますが、僕がそうした楽しみを追求しようとした頃には時すでに遅しで、年齢も一定の年齢でなかなか上達しない技量に疲れてしまったり、何より怪我を恐れてリスクの高いことにチャレンジする気持ちが維持できなかったり。
またアルピニズム的な山の楽しみ方には提案に長けた老舗が多く、得意なことは得意な方々にお任せしつつ、個人的にもう少し”肩の力を抜いた楽しみ”を提案したいと思って今に至るのであります。

そんなカルチャーを宮崎や南九州でうまく楽しむにはと、僕らなりに解釈しながら店を営んでいる訳ですが、せっかくの機会なので不定期にそうした文化的楽しみなどにも触れていこうと思っています。

九州自然歩道

九州自然歩道は福岡県の皿倉山山頂と鹿児島県の佐多岬を起点・終点に九州をグルッと1周できる総延長約3,000kmの長距離自然歩道。
日本にその道が作られるきっかけとなったのはアメリカのロングトレイルが発想の起点となるようですが、そのストーリーなどはまた改めてコンテンツでも紹介していきたいと思います。
今回僕らの店で取扱わせていただくことになる宮崎区間のMapBookならびにDataBookは、その九州自然歩道の一部。

宮崎県で有名な山といえば県境に位置する山域が多く、鹿児島県との県境に位置する霧島山系、大分県との県境に位置する祖母傾山系、熊本県との県境に位置する九州脊梁などとはまた違う魅力の楽しめる道だと思っています。
その道を高千穂峰を起点として見ると、高原町・都城市・小林市・綾町・国富町・西都市・木城町・川南町・都農町・日向市・美郷町・延岡市・日之影町・高千穂町を歩くことになり、有名な山域の自然とはまた違う風土・風景を楽しむことができます。

その反面、宮崎区間の道を歩く魅力や楽しみ方はまだまだ未開発と言えるような面も多く、僕らやお客さま、訪れてくださる方々、そしてトレイルブレイズハイキング研究所の方々や携わる方々と共に楽しみながら魅力を新たに発見していけるという発展途上の楽しみがあると個人的には感じています。

長期的な休みが取れたり時間的な余裕がある方は、スルーハイクを楽しんだり、休日を活用しながら区間区間を楽しんだり、日頃は山がメインに楽しむ方が時折楽しんだり、山に行く体力がなかなか難しくなったという方が歩いて楽しんだりと、この道の楽しみ方は非常に多岐に渡ると思いますが、それらを活用できるかという点においては僕らやお客様のようにLOCALの人がいかに関わって楽しむかというのも、大きなポイントだと思います。

気づかなかった宮崎県の魅力や楽しみ、知らなかった側面を歩いて楽しみつつ、これから発展していくひとつの道を、関係各位の皆様やお客様と共に当事者として楽しめたら良いなと、そんな願いを込めまして各種冊子の取り扱いと、僕ら自身も少しずつ歩いて楽しんでいこうと思います。

と、クソ真面目な内容になってしまいましたが、何より歩いて楽しんで、皆様と楽しみの共有ができれば光栄です。
山を歩く、渓谷で釣りをする、自然の中で動植物を観察する、自然歩道を歩いて魅力を発見すると、また僕らの店で新しい地域の楽しみ方がご提案できるようになりまして、嬉しく思います。

トレイルブレイズハイキング研究所様、九州自然歩道フォーラム様、Hiker’s Depot様、そしてトレ研宮崎市部の高代さん、貴重な機会をありがとうございます。


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