これから山歩きを始めたいという方と話す際
「早く歩けません」や
「ついていけるか心配です」と
そんな声をよくいただきますが
僕と山を歩いたことのある方なら
僕はゆっくり歩いているのをご存知だと思います。
ゆっくりというよりも
何か動物を探し始めたりすると
基本的に止まっていますし
落ちている何かを見つけるのが意外と上手です笑
スタッフも基本的には早く行動するよりも
何かを観察していたり
写真に収めた後に調べると
ゆっくり歩いていることが多いです。
![カケスの羽根(状態悪いですが...)](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02a.jpg)
モノマネ上手なカケスの羽根(状態悪いですが…)
そんな僕らが興味深く楽しんでいるのは
Observation(観察)でありまして
それがあるから同じ山に何度出かけても
楽しいものだと思っています。
むしろ山に登らなくとも楽しめるので
森、渓谷、自然林など
きつい思いをせずとも楽しめる遊びです。
今回はそんな遊びについて
どんなことをやっているか
少し細かにご紹介してみます。
菜の花も咲き始めて
徐々に山に出かけても花が咲き始める季節。
動植物も増えて興味深さが増す季節です。
Observation(観察)
![ミヤマカワトンボ](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02b.jpg)
ミヤマカワトンボ
Observationという種の遊びは
僕らが無理矢理つけたものではなく
アウトドアの楽しみのひとつ。
山や山間部で楽しむ方にとって
最も多いのは山野草など
花を探して楽しむ方が多い気がしますが
対象は山ほど存在しています。
山野草
野生動物や、その痕跡
虫
樹木
野鳥
魚
キノコ
固有種や希少植物・動物
自然の造形美
食べれるものなど
![国内希少野生動植物種](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02c.jpg)
国内希少野生動植物種
挙げればキリがありませんが
対象は美しいものだけでなく
荒廃した登山道
立ち枯れしてしまった樹林帯や
変化した山の風景などのように
どこか物悲しいものもあります。
![たくさんの木が枯れてしまっているエリア](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02d.jpg)
たくさんの木が枯れてしまっているエリア
そうした様々な自然を眺めながら
なぜここにしか咲かないのだろう。
なぜここで良く見るのだろう。
なぜこんなに枯れてしまったのだろう。と
調べたり、聞きに出かけたりして
知らなかったことに触れるのも
非常に面白いものです。
生態の面白さ
野生動物や植物には
様々な面白い生態や習性があり
そんな動植物を知って観察するのも
個人的にはとても興味深いものです。
![はやにえを作るモズ](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02f.jpg)
はやにえを作るモズ
例えば上の写真は
はやにえを作る百舌鳥(モズ)。
農家の方などは”はやにえ”をご存知の方も
多いと思いますが
そんな習性も面白いものです。
![冬鳥(ジョウビタキ)](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02g.jpg)
冬鳥(ジョウビタキ)
夏に日本に来る鳥(夏鳥)や
冬に日本に来る鳥(冬鳥)もまた
到来とともに季節を教えてくれるもので
上の写真は市街地でも見れるジョウビタキ。
![ヤドリギ](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02e.jpg)
ヤドリギ
ヤドリギもまた興味深い寄生植物で
この実を好むヒレンジャクやキレンジャクなどの
野鳥が見れることでも知られています。
![ツチビノキ](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02i.jpg)
ツチビノキ
延岡の奥地に自生する固有種”ツチビノキ”
この植物が自生するエリアは
どこか屋久島と植生が似ていて
個人的にはとても歩いて面白いエリアです。
![カゲロウ](https://portal.miyazaki.jp/wp-content/uploads/2024/02/20240201_02j.jpg)
カゲロウ
儚い命として知られるカゲロウ。
カゲロウには”口がない”ということは
意外と知らない人が多いのですが
その生態もまた面白いものです。
・
書けばキリがありませんが
その他にも鳴き真似の上手な野鳥に
猛毒を持つ昆虫にと
Observation(観察)を通して知る楽しみは
まだ尽きることがなさそうです…
と、こんな感じで山や山間部をはじめ
自然の中に出かけていきますと
様々な興味が生まれてくるので
山を歩きながら少しずつ
様々なものに目を向けるのは
とても面白いもので
時に荒れる姿など物悲しい時もありますが
頻繁に出かけるからこそ気づくことも様々です。
Observation(観察)のポイント
僕らは山や渓谷を歩きながら
こんな感じで興味の対象が多いので
ゆっくり歩いたり
立ち止まっては何かを探していたり
山頂に行かないことも多かったり
時に田畑でじっとしていたり…
長い時には終日山に篭って
何かを探していたりしますが
そんな観察にも楽しむポイントや
安全面なども多少存在します。
ポイント
⚪︎スマホやカメラを携帯:分からないものを後で調べられるように写真に収めておく
⚪︎防寒など:じっとしていることも多いため、季節によっては防寒対策も必要です
⚪︎事前調査:どこにどんなものがあるのか等、事前に調査をしておくことも時に大切です
⚪︎鳴き声を知る:野鳥などの場合は囀などを知っておくと探しやすいです
⚪︎調べて楽しむ:知れば知るほど面白いものだらけです
注意事項
⚪︎立入禁止区域に入らない:登山道を外れたり立入禁止区域には入らないこと
⚪︎行程管理:ゆっくり楽しんで時間を忘れてしまい、山で日が暮れることのないようにしっかりと行程管理を
⚪︎大きな音を立てない:野生動物の観察などでは大きな音を立てて驚かさないように
⚪︎動物はそっと:人を恐れて縄張りを変えてしまう動物もいます。大切にそっとしておきましょう
⚪︎場所の公開は慎重に:残念ながら希少植物などは盗掘の被害に遭うことも。場所の公開は基本的に避けておきましょう
⚪︎自然は元のまま:石をひっくり返すなどをしても必ず元に戻しておきましょう
⚪︎むやみに触れない:毒のある動植物もありますので、むやみに触れないようにしましょう
⚪︎道迷いや事故:山や山間部で楽しむ際は道迷いや事故に注意しましょう
Let’s Observation!
手軽に楽しめるコースや場所であれば
お子様連れでも楽しめる遊び。
場所によっては
しっかりと行程管理やリスク対策も必要ですが
僕個人的にはずっと好きな遊びで
本当に興味が尽きることがありません。
同時に森や環境の変化も
時に気づきやすく
ベテランの方々などの話を聞きながら
常に新しい発見ばかりで
地域の魅力などにも良く気がつきます。
・
そろそろ花も咲き始める季節。
是非自然の中を歩きながら
様々なものを観察して楽しんでみてください。
アドバイスなどが必要な場合は
是非店頭で気軽に相談してくださいませ。
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