今月ローンチとなりましたALTRAの”Olympus 6″
個人的にもチェックしたいなと思っていたシューズで、早速僕も一足入手させていただき、山で使ってきました。
個人的なポイントとして岩場のグリップ力や、中長距離の行程を楽しむ際の疲労度、厚底の足裏感覚などを試したく霧島の山で”初おろし”。
余談ですが、宮崎弁では”初おろし”のことを”あばおろし”と言うそうで、まだまだ知らない言葉があるものです。
“Olympus 6″は”クッション”・”グリップ”・”快適”・”安定”という謳い文句が掲載されているシューズ。当店でラインナップしている同社の”Lone Peak” , “Timp”と比較して最も厚底なシューズ。
個人的に”厚底”なシューズよりも、適度な足裏感覚がある方が好きなのですが「涼しくなってからの中長距離の山歩きのお供としてどうかな」と、履き慣らしと感覚を試してみたくて早速歩いてきました。
グリップ力
“Olympus”のソールにはVibram社のMEGAGRIPが採用されており、岩の上でのフリクションなどは非常に優れています。
山で行動する時にスリップする不安感がないことは非常に大切で、行動時の安心感は大きな魅力のポイント。霧島山系の場合は火山岩なので元々フリクションは優れている岩質ですが、のぺっとした岩などでもグリップ力は高いため、初心者の方のファーストシューズとしても候補としてオススメな1足です。
特にサクサク行動したい時は、足元の不安がないことはとても大切で、スリップする心配が軽減できることはとてもありがたいポイントです。
そうした点からも僕はローカット・ハイカットと種類問わず、シューズの選定でグリップ力の信頼性というのは、とても大切な要素だと思っています。
クッション性
個人的に最も試してみたかったポイントの1つがクッション性。
以前のOlympusもテストでは使用しているので不安もなく試していましたが、元々個人的には適度な足裏感覚がある方が好きなのですが、Olympusのクッション性は足裏の衝撃を吸収するため、ガレ場などを歩いている際にも過度な負荷がなく疲労の軽減に非常に貢献します。
この点においては、元々厚底をあまり使用しない僕の印象よりもずっと快適で、初心者の方目線では不慣れた山歩きでの疲労の軽減につながり、慣れた方の目線では中長距離のルートを歩いて楽しむ際などの疲労軽減に役立つと感じます。
秋以降に少し長めのコースなどを散策しようと個人的に思っていたので「これは良いなぁ」と感じていたポイントです。
安定性
安定性においては、使用される方の足型とシューズの型の相性による点もありますが、ALTRAのシューズは幅を広く設計し、ドロップをなくすことで裸足の状態の姿勢をアクティビティを楽しむ際にも保てるようにという考え方が前提となっています。
細身で高いグリップのシューズでは、シューズの高い安定性で良くも悪くも足に多くの意識を持って行かずともシューズの力で高い安定性を生み出すような効果がありますが、ALTRAのシューズでは良い意味で足の使い方を意識できるようになると、非常に快適な歩行や行動を楽しむことができます。
例えば接地面の状況に対しての足の置き方、中で足がブレるような箇所に足を置かないこと、歩行時の足先の使い方など、初めてALTRAのシューズを使用する場合は通い慣れた山などでゆっくり感覚を慣らしていくと、シューズ本来の歩行方法や快適性が発揮出来てくるようなイメージです。
シューズ本来の安定性においては、広い接地面を設けることで高く設計されていたり、内側への倒れ込みを支えてくれるような設計をされていたりと、高い安定性のあるシューズであり、そうした面は歩行中に体感しやすいポイントだと思います。
反面、Olympusに限ったことではありませんが幅の広いシューズでは足裏を適度に意識しておかなければ、トラバース(斜面を横切ること)の際などに足のブレが生じるため、無意識に足裏の意識を持てるようになるとより良い使い方ができると個人的には思っています。
快適性
幅が広く設計されているという点では、山の行動における浮腫などでシューズがキツくなってしまうことがありません。そのため標高の高い場所や長時間の行動でも快適にシューズを使用できることは非常に大きなメリットです。
また”厚底”と分類されるようなシューズでは、悪路での行動においてもしっかりと衝撃を吸収してくれるため、縦走や中長距離のルートを楽しむ際にも疲労軽減に貢献するという点で大きなメリットがあります。
自分に合ったシューズ・目的に合ったシューズを
僕らの店でセレクトしているシューズは、基本的に南九州の山岳エリアで使用するにあたって最適なモデルをセレクトしてラインナップしています。
今回は個人的にも中長距離の行動で使いたいなという気持ちがあって実際に使用していきますが、僕が合うからと言って全ての方に合うという訳では決してありません。
しかしながらALTRAのOlympus6は優れたクッション性とグリップ力と、疲労軽減や負荷の軽減には非常に貢献するスペックを持ったシューズなので、秋の快適なシーズンの中長距離の行動のお供として。または手軽な山から山歩きを始めようという方のお供として、ひとつの選択肢としてオススメだと考えています。
すでにお買い求めいただいた方も多いモデルですが、”メインのシューズとして” , “のんびり行動のお供として” , “中長距離のお供として” , “初めてのアウトドア用のシューズとして”など、意外に広い範囲のお供として使える1足です。
店頭でご相談の際は他モデルを含めて、楽しみ方や目的、脚力や経験に合ったシューズをご紹介しますので、気軽に申し付けください。
ローカットのモデルをこれまで試したことのない方も、ひとつの選択肢としてALTRAのラインナップもチェックしてみてください。
この記事へのコメントはありません。