【for Beginners】夏山のレイヤリング

梅雨明けして一気に気温が上がり
連日、暑い日が続いておりますが
これから山歩きを始める方が
ウェアや道具の相談にご来店され、

初めての山歩きにドキドキとワクワクと
心待ちにされている様子をお見送りさせて頂いていると
私たちも嬉しく、皆さまが安全に快適に
末長く山歩きを楽しんで頂けるよう、
精一杯応援したい気持ちでございます。

今回はこの夏から山歩きを始められる方や
始めてみたい方に向けて、
夏の山歩きのレイヤリング、
特に重要な役割を果たすベースレイヤーを中心に
ご紹介させていただきます。

ご注意:
ここでは初めての山歩きとして
お客様から候補が挙がることが多く
店でも初心者の方へお勧めしている韓国岳や高千穂峰などの
霧島山周辺の気候を考えて書きますので、
遠方に行かれる方などは、現地の情報を確認しましょう。

レイヤリングとは

山歩きのウェアで基本となるのが
「レイヤリング」(重ね着)

ベースレイヤー(アンダーウェア) : 肌に直接触れるTシャツ類
ミドルレイヤー : フリースなどの保温を目的とする中間着
アウター : 一番外側に着る防風・防水性のあるもの

この3層のレイヤーを重ねて、
脱ぎ着をし気温や環境の変化に合わせて
体温を調節していきます。

ボトムスも速乾性・撥水性、ストレッチ性に優れ
摩耗に強く、足捌きの良いものがお勧めです。

気温の高い夏の山歩きでは、
ベースレイヤーとミドルレイヤーのみで行動し、
突然の雨などに備えてアウターを持ち歩くという
スタイルが多いです。

店が主宰するアウトドアコミュニティでの山歩きにて(2022年7月 : 高千穂峰)

ベースレイヤーの重要性

天候が変わりやすい山の中で
ずっと身体を動かし続ける山歩きでは
汗を処理つつ、しっかりと体温を維持してくれる
ベースレイヤー選びで快適性が断然、変わってきます。

「なるべく汗をかかないように歩く」
というのも、体温保持のために言われますが
やはり照り付ける太陽の下や
風の通らない樹林帯の中を
歩き続けているとどうしても汗がじわじわと…

また、汗をかいて濡れたウェアは
行動中はベタついて不快に感じますし、
冷たい風などに晒されると
「汗冷え」を起こす原因となりますので
汗をすぐに吸収し、乾きの速い
吸汗速乾性に優れたベースレイヤーをお勧めいたします。

夏山のレイヤリング

ベースレイヤー

常に肌をドライに保つことが
行動中の快適性や汗冷え対策に繋がってくる
肌に直接触れるベースレイヤーは重要な役割を果たします。

高い汗処理機能を持つベースレイヤーのご紹介です。

THE NORTH FACE
“Men’s S/S Flash 3D Zip Up”
“Women’s S/S Flash 3D Crew”

THE NORTH FACE “Men’s S/S Flash 3D Zip Up”(左) : “Women’s S/S Flash 3D Crew”(右)

肌面に水分を保持しない撥水繊維を使用し、
汗によるベタつきや冷えを抑えます。
表面は速乾性を備えた生地を採用し
かいた汗を素早く吸い上げて汗の戻りを軽減します。
UVガード、防臭加工が施されています。

patagonia
“Calilene Cool Daily Shirt”

patagonia “Capilene Cool Daily Shirt”

冷涼感のある素材で吸湿速乾性に優れ
水辺からトレイルまで様々なアクティビティで
多用途に使えるベースレイヤーです。
軽く、さらさらとした着心地で
縫い目を最小限に抑えているため動きやすさも魅力です。
防臭加工が施されております。

Teton Bros.
“Women’s Vapor Pocket Tee”

Teton Bros. “Women’s Vapor Pocket Tee”

吸汗速乾性に優れた化繊を採用しながらも
コットンのような肌触りのシャツ。
高温多湿なエリアや汗を沢山かくような
アクティビティで効果が発揮する一枚です。
シンプルなデザインで、暑い季節にデイリーにも
機能的に活用できます。

ミドルレイヤー

「ミドルレイヤー」はベースレイヤーとアウターの
中間に着る保温性のあるウェアですが
季節や山の標高などによって変わってきますので
ここでは温暖な季節の低山などを想定して
ウィンドシェルをご紹介いたします。

Teton Bros. “Wind River Hoody”

ウィンドシェルとは軽量な防風ジャケットです。
早朝の歩き出しなどで肌寒い際や
風に晒された際に、身体を冷やさないよう着用したりと
温暖な九州では春夏秋と使用機会が多く
必ず持って頂きたいアイテムのひとつです。

アウター

一番外側に着る防風・防水性のあるウェアで
レインウェアなどを指しますが、
温暖なシーズンの行動中に着用することは
ないと思いますので、天候の急変などに備えて
バックパックに携帯します。

暴風雨の山行中の1枚

THE NORTH  FACE “Panmah Jacket”

ボトムス

ストレッチ性や撥水性があり、
足捌きのよいデザインの物がお勧めです。
3シーズン対応のボトムスもありますが
暑いのが苦手な方にはより薄手なボトムスがお勧めです。

安全に楽しみましょう

夏の山歩きは、
樹林帯から稜線上に出ると
日陰のない場所などもあります。
こまめな水分補給や熱中症対策などをして
安全に夏の山を楽しみましょう。

 


ご紹介させて頂いたアイテムは
これから山歩きを始められる方からの
ご相談でよくお伺いする、

「インナー(ベースレイヤー)は、どのような物を着たらいいですか」

というご質問で、
温暖なシーズンに重宝するベースレイヤーを中心に
ご紹介させて頂きました。

直接肌に触れる重要な存在の
ベースレイヤーひとつで快適度や疲労度なども
変わってきますので、
ベースレイヤー選びのご参考になれば幸いでございます。

また、ウェアや装備などで
ご不明なことがございましたら
お気軽にご相談くださいませ。


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