【HIKING REPORT】韓国岳-夷守岳 | 霧島山系

すっかり山は秋を感じるようになりまして、のんびり山を歩くにも、初めて山歩きをという方がチャレンジするにも、薄着で快適に行動出来る良い季節。
先日6周年を迎えて最初の定休日となりますが、今回は霧島山系を堪能しようと僕らとお客さまで、韓国岳から夷守岳まで(厳密にはえびの高原から生駒高原)を歩いてきました。

道中、獅子戸岳と新燃岳を背に

道中、獅子戸岳と新燃岳を背に

このコースは今年の秋にのんびり堪能しようかなと思ってリストアップしていたコースのひとつで、急遽今回歩こうという流れとなったのですが、それには裏話的エピソードがありまして少し前触れを…

コース概要は以下のページでも紹介しましたので、よろしければチェックしてみてください。

前置き…

まだ僕がスーツを着て会社勤めをしていた頃に同じチームのメンバーとして仕事をしていた仕事仲間のひとりが、僕がアウトドア業界に転身してからもずっとお客さまのひとりとして僕の奮闘ぶりを楽しんでくれています。
その同僚とは一時期はアウトドア業界に転身してからも同じ仕事を共に行なって、現在では僕は独立して店を営み、彼女は独立して農業を営み、ちょくちょく店で野菜をもらったり仕事の話をしたりで賑わっています。

かなりの期間一緒に働いて「まぁ素晴らしく根性のあるやつだ」と勝手に僕が思っているのですが、そんな彼女が少し前にALTRA”Olympus”の新作を仕事・普段の兼用として買いに来てくれまして、「せっかくこれ買うんだったら、山も行こうよ」なんて話の流れになる訳でございまして、ちょうど農業の閑散期である彼女も「10年振り位に山行こうかな」と言ってくれるもので、急遽韓国岳から夷守岳まで一緒に歩こうという流れとなりまして、出かけてまいりました。

厳密には”えびのエコミュージアムセンター”から”花の駅生駒高原”までの約16kmの行程で、10年振りの山歩きという方には、とてもじゃないですがオススメする行程ではありません。
※実はこのコースを誘ったのは僕じゃなくてスタッフなのですが…
僕は元同僚でもある彼女に「農家さんって体力あんの?」って質問をし、「まぁある方だと思いますが…笑」という返答が来たので、最悪根性で乗り切ろうと早朝に出発して少し長い行程の山歩きへ…笑

注意:初心者の方が歩くコースではありませんが、僕らは仲の良い方には時折ドSになるのです笑
※もちろん体力やその他諸々を理解しての実行ですが

今回のコースと見どころ

今回はえびのエコミュージアムセンターを出発し、韓国岳・獅子戸岳・大幡山・大幡池・丸岡山・夷守岳を通って、花の駅生駒高原までの16km程度のコースで、GoogleMapで見ると下の画像のようなコース。

今回のコース

今回のコース

このコースは本当に歩いて面白いコースで、まず何よりも霧島山系の美しい稜線を歩いて楽しめて、歩いた道のりが見て眺められること。そしてGoogleMapで見ると分かりやすいのですが、現在も活発な活動が見られる硫黄山・新燃岳などのある箇所から、古い火山である夷守岳方面の森や植生の違いを肌で感じられることと、さらには不動池・大浪池・琵琶池・大幡池など霧島山系の特徴でもある火口湖も眺めて楽しめるという、霧島山系の魅力などを1日で体感できるコースです。

難点としては終了地点である花の駅生駒高原からえびの高原まで、公共交通機関がないため車2台などで行動するかタクシーを使う必要があるという点、もしくは来た道を戻るという点ですが、見どころの多いコースです。


えびの高原から獅子戸岳

早朝に宮崎市を出発し、日の出と共にえびの高原を出発。

日の出と共に出発

日の出と共に出発

すでに山の季節は秋。登山口の気温は20度を切っており「快適な季節だ」なんて言いながら余裕のスタートです。
そして言わずとしれた人気コースを歩いて韓国岳山頂へ。

韓国岳山頂にて

韓国岳山頂にて

秋になり山を歩く方も増えて、平日にも関わらずすれ違いざまの挨拶を色々な方と交わしながら韓国岳を楽しみます。
そして先日の台風の大雨の影響で韓国岳火口にも水が貯まっており、珍しい風景を楽しんで獅子戸岳へと向かいます。

韓国岳の火口

韓国岳の火口

韓国岳を過ぎて獅子戸岳に向かう道では韓国岳を背にして歩く訳ですが、雄大な韓国岳を時折振り返って眺めながら歩くのは韓国岳-獅子戸岳間の個人的に好きなポイント。
ところどころに台風の際の大雨で登山道が荒れている箇所もありましたが、快適に獅子戸岳まで歩きます。

韓国岳を時折眺めながら獅子戸岳へ

韓国岳を時折眺めながら獅子戸岳へ

そして獅子戸岳に到着すると間近に新燃岳を眺めることができますが、元同僚はもちろんこの迫力も初めて。
ですが、この先まだまだ歩くので適度に新燃岳を眺めて感動したら大幡山方面へ向かいます。それでも新燃岳の迫力に感動してもらったのは何より。

獅子戸岳から眺める新燃岳

獅子戸岳から眺める新燃岳


獅子戸岳 – 大幡山 – 大幡池 – 丸岡山

獅子戸岳で新燃岳の迫力に感動したら次は大幡山方面へ向かいます。
この区間は霧島山系の山々を眺めながら快適な稜線が楽しめる区間で、非常に気持ちいい区間。こうして見ると改めて山はでかいなぁと思うものです。

道中で振り返り、獅子戸岳と新燃岳を眺める

道中で振り返り、獅子戸岳と新燃岳を眺める

この周辺はいつも秋に訪れてススキをかき分けながら歩いて楽しむのですが、すでに山の上は秋。早くもススキをかき分けながら「見失うなよー」なんて言いつつ稜線を歩いて楽しみます。

姿が見えるうちに1枚

姿が見えるうちに1枚

上の写真では夷守岳が見えていますが、時折「頑張ってあそこまでいくぞー」と元同僚を励ましながら歩くのであります。
基本的にアップダウンは少ないので、快適に歩けますが、目の前が見えなくなるほどのススキや足を刺すアザミに苦戦するので、トレッキングポールでうまくかき分けながら大幡山を経由し、せっかくなので大幡池のほとりも歩いて丸岡山方面へと向かいます。

大幡山を過ぎて快適な稜線にて

大幡山を過ぎて快適な稜線にて

「霧島山系の魅力のひとつ大幡池をせっかくなので経由しよう」と大幡池に降りて本来は昼食をとる予定だったのですが、大雨の影響で水がタプタプ。
飯を食うスペースがないので大幡池のほとりを歩いて楽しんで、いそいそと丸岡山方面へ。

大幡池のほとりにて

大幡池のほとりにて

静かな火口湖も道中に眺められるのは非常に嬉しいもので、歩きながら風景を楽しんで丸岡山方面へ向かい展望の良い場所で休憩をとって先へと進みます。


丸岡山 – 夷守岳

丸岡山周辺で休憩をとって夷守岳へ向かいますが、このあたりからは古い火山を歩くためこれまでとは違って美しい森へと変わっていきますが、この山容の変化も楽しむポイントのひとつ。ですが、おそらく元同僚はその余裕はないだろうなと…笑
そして夷守岳が近づくと疲れた体に鞭打つような急登を楽しめます。さらには足元・目線と棘のある植物だらけでボウボウに伸びた棘の植物を漕ぎながら進むという最高の時間笑

美しい霧島の森

美しい霧島の森

ツクシコウモリソウやヒメシャラの群生も楽しみつつ

ツクシコウモリソウやヒメシャラの群生も楽しみつつ

時折現れるヒメシャラの群生や、ツクシコウモリソウの群生を眺めつつ休憩したり、トゲトゲの中を歩いて笑ったりと、今の季節の夷守岳への道中はとにかく思い出に残りそうな道。
「イタッ」という声が頻繁に山の中を響きます。

写真とるのも面倒なほど痛い...笑

写真とるのも面倒なほど痛い…笑

そして苦戦する急登を終えて夷守岳の山頂に到着すると、今まで歩いてきた道を眺めることができます。
ここでしばし「よく歩いたなぁ」と振り返って、あとは登山口まで急勾配を下っていきます。

霧島山系の山々を見納め

霧島山系の山々を見納め


夷守岳 – 花の駅生駒高原

頑張って歩いて夷守岳に到着すると、ここから登山口まではずっと急勾配の道を下っていきますが、この季節はひたすらにトゲの植物の中。
しかも台風後で倒木もありで、思うように進めません。
頑張ってトゲの難所を抜け、疲れた元同僚には「あとは気合いだ」と仕事時代と大差ない励ましで登山口へ。

急勾配の道を登山口へ

急勾配の道を登山口へ

そして下山後には同じ職場では交わしたことのないグータッチ。
ここから花の駅生駒高原までは3km程度の林道歩きで向かいますが、最後の最後で最高な思いができましたのは麓にある”生駒高原りんご園”で、長丁場の疲れを癒すりんご丸齧りと、りんごシャーベット。

とりあえず疲れていただけに、過去最高に美味いりんごシャーベットを食べることができ、これを目当てにまた行きたくなるほどの褒美でございました。

歩いてきた夷守岳をバックに

歩いてきた夷守岳をバックに

そしてあまりに美味かったので、シャーベットは2個食い。

最高にうまかったりんごシャーベット

最高にうまかったりんごシャーベット

こうして10年振りの山歩きに、16kmとなかなかの距離を歩かされる元同僚でしたが、よく歩いたもんです。
ここから、えびの高原までは事前にお願いしていた三和交通さんのタクシーで戻って、1日の締めに町中華をしこたま食って、消費カロリー以上のカロリーを摂取して終わるのでありました。

山はもう秋。
次はどこを歩こうかなと、地図と睨めっこするのが楽しい季節になりました。皆様も良い山歩きを。


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