【Column】Cultivating Time Together – ともに育てる、地域のこれから

一緒に育てる、地域と自然との関わり

「地域を盛り上げる」という言葉を、最近よく耳にするようになりました。
以前から店を営む中でも、「宮崎を盛り上げてください」と声をかけていただくことが増えました。
でも僕らは、「僕らが盛り上げます」という姿勢ではなく、
”みんなで一緒に育てていく”という関わり方を大切にしたいと考えています。

それぞれの暮らしの中にある気づきや楽しみ方が、自然と繋がり、重なっていく。
そんな関係性があれば、地域や自然との関わりも、より確かで楽しいものになっていくと思っています。

イベントを行うようになって「もっと『僕らが盛り上げるんだ』という意思表明を」というお声をいただき、少しつらつらと。

店のあり方と地域への関わり

僕らの店には「PORTAL(入口)」という名前をつけました。
それは、この場所が誰かの新しい暮らしのきっかけや、挑戦の入口になってほしいという願いからです。

けれど、僕らだけの価値観や提案だけでは”僕らの色”になってしまう。
それはきっと地域にとっても、お客様にとっても望ましいことではありません。

いろんな人の思いや感性が重なって見える風景がある。

それぞれの個性や想いが交差することで、新しい可能性が生まれる。
そんな交流の場になれたらと、僕らは願っています。

イベント中の光景

イベント中の光景

光栄なことに、僕らの店と出会って「日々の暮らしがより良くなりました」とのお声をいただくことも増え、そんな方々の入り口となれることが、地域にとってもささやかなプラスになれたらと願っています。
そして、そんな方々同士の新たな繋がりが生まれることは、本当に嬉しい限りです。

最近では、僕らの店を介してアウトドアを始めたお客様たちが、案内や説明側としてイベントなどに参加してくださることも増え、語り手が増えることは僕らにとって本当に嬉しく光栄なことで、小さな店が少しだけ”地域のこれから”に対して、貢献できていたら良いなと思っています。

自然が近くにあっても届かない理由と、その架け橋としての役割

「自然が良いのに、もったいない」
そんな声を、県内外の方々からよく聞きます。

「なぜ宮崎は…」という行政への不満を耳にすることもありますが、
僕らはそうした不満を口にするよりも、この土地の魅力を「一緒に伝えて楽しむ」方がずっと楽しいと思っています。
自然の楽しみ方が分からなかったり、一歩が踏み出せなかったり。
あるいは、あまりに身近な風景だからこそ、その価値に気づきにくいのかもしれません。

様々な自然を説明するお客様

自然の楽しさを語ってくださる、頼もしいお客様の姿

アウトドアは今や、とても身近な趣味のひとつ。
健康にも心にも良く、人とのつながりや、新しい発見にもつながります。

最近では、僕らのお客様が自ら案内役や語り手としてイベントに参加してくださることも増えました。
それこそが「僕らが盛り上げます」ではない価値だと思っています。

関わり方の実例

僕らは、アウトドアに関する商品の販売をしていますが、ただモノを売るだけの店ではなく、
”自然や地域と関わるきっかけ”を提供できる場所でありたいと考えています。

自然の中を歩いたり、釣りを楽しんだり、
季節の移ろいを一緒に味わう時間を通じて、
身近な景色が”特別な風景”に変わる瞬間をたくさん見てきました。
そして2025年5月から、さまざまな体験イベントを始めましたが、なかには、お客様が下見や調査、企画段階から関わってくださったものもあります。

「この場所が素敵だったから、いつかイベントにしてみたい」
「こんな風に自然を楽しめたら、もっと身近になるかもしれない」
そんな声から生まれた時間が、いくつもあります。
この店は、”誰かと一緒につくる”場所になりはじめ、
関わる人の数だけ、可能性が広がっていくことを、僕らは日々実感しています。

本当に頼もしいお客様の姿

イベントの準備から当日まで、一緒に支えてくださったお客様

またフライフィッシングを楽しむ人が現れたら、その裏でフィールドの下見や情報をくださる方々の姿も存在し、誰かの新しい一歩の入り口に、多くの方々が携わって下さっているのは本当に素晴らしいことだと思います。

いつもご尽力いただく大先輩との釣行

いつもご尽力いただく大先輩との釣行

例えば先日出会った感動的なウミガメの姿も、お客様の発案によるイベント。
イベントの裏側には下見に出かけて下さったり、保護活動を行う方々に事前確認をいただいたりと、発案だけでなく、参加いただく皆様が楽しめるように。また保護活動を行う方々の迷惑や不快感にならないようにと配慮くださったお客様の存在があります。

また、お客様だけでなく、歓迎してくださる地域の方々の存在もあり、そうした方々と触れ合うことを目的にしたイベントも少しずつ増えてきました。

少しずつ自然を楽しむ方々が、「僕も」「私も」と参加してくださる方が少しずつ増えていることが、僕らにとっては大きな喜びであり、「一緒に育てる」という営みに関わらせていただけることが、何よりも光栄です。

誰もができる参加の方法

僕らは店を営む立場として、メーカーの方々・地域の方々・自然を守る方々などとのやりとりを介して、アウトドア業界のこれから・自然との関わり方のこれからなどを真剣に考えながら、お客様に伝え、一緒に考えることを大切にしています。

そして光栄なことにお客様の中には、僕らの店をサードプレイスとして考えてくださる方々も増え「店での買い物は選挙と同じ」と、投資や選択という意味合いで僕らの店の利用いただく方もいらっしゃいます。だからこそ、僕らはそうした想いが、より良い”これから”へ繋がるように試行錯誤しています。

「そんな輪に入りたい」とおっしゃる方も少なくありません。
そんな方々に向けて、僕らと関わるシンプルな方法をご紹介します。

  • イベントに参加して、自然や地域に触れてみる
  • 店をご利用いただき、存分に楽しみ方を知る
  • 商品を通じて、アウトドアの楽しみ方を深めながら協力する
  • 「一緒にやってみたい」と声をかけてみる

その土地には、その土地ならではな魅力が存在し、知って楽しみ、関わることで、未来に小さな種がまかれていく。
そんな風に僕らはは信じています。

イベントでの一コマ

イベントでの一コマ

そして、店をご利用いただく一人一人の楽しみや想いが、また次の誰かの一歩に繋がっていくように、僕らはあちこちと出かけて奮闘しています笑

一緒に育てる地域のこれから

僕らは「PORTALという店を誰かの楽しみや挑戦の入口に育てたい」と本気で考えています。
そして最近では、お客様自身が新たな分野に挑戦したり、案内人として活躍したり、地域を良くしようと奮闘して下さったりしています。

僕らがそうであるように、ひとりでは難しいことも、誰かとなら実現できることもたくさん。
この店が誰かの一歩のきっかけになる場所になれたらと願っています。

頼もしいお客様たちの存在

頼もしいお客様たちの存在

登山道と、そのインパクトについて語ってくださるお客様

登山道と、そのインパクトについて語ってくださる皇子原公園の村上さん

楽しみながら色々な取り組みに、みんなで向き合う。
イベントを介して、自然や地域の素晴らしさを共有し、誰かの挑戦や感動がまた次の誰かへと繋がっていく。
そんな循環を生み出しながら、僕らのPORTALという場所が、これからも多くの方の「はじまりの入口」であり続けられたらと願っています。

開業以来、様々なメーカーの方々にも協力いただいていますが、同時に多くのお客様とも、そんな関わりを持たせていただくことに改めてお礼申し上げます。

7月からも、お子様と楽しめるイベント・子供に伝えたい風景・虫を摂りたいと、色々なご要望やお声をいただいていますので、またお客様と一緒に色々と考えて企画していきます。
是非、皆様と一緒に地域の自然を知って楽しんで、そうした楽しみが、より良い「これから」に繋がっていくことを願っています。

コアなお客様が読んでくださっては、色々と感想をいただけるコラムを時折更新していますが、本当にありがたい限りです。

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