霧島の連なる山々を韓国岳・獅子戸岳・大幡山・丸岡山・夷守岳とのんびり歩いて満喫する、霧島山系の中では長めの距離をとって歩けるこのコースは、少し体力に自身がついた方なら歩いて堪能したいもので、連なる山々を歩きながら振り返る楽しみは霧島山系の中でも非常に楽しめるコースです。
歩行距離:約16km
難易度:★★★☆
※コース上に危険箇所はありませんが、適度な歩行距離があります。
※霧島の火山活動の状況により入山規制がかかることもあるため、事前にチェックして出かけましょう。
韓国岳(からくにだけ) – 夷守岳(ひなもりだけ) | 霧島山系
霧島山系を連なる韓国岳・獅子戸岳・大幡山・大幡池・丸岡山・夷守岳を一度にのんびり歩いて楽しめる、霧島山系の中では長い距離と言えるコースで、約16kmの行程を歩く距離があるため、健脚な方や山に慣れた方向けのコースとなりますが、美しい霧島の稜線を歩きながら霧島山系の魅力を非常に堪能できます。
最近でも活発な活動を行なっている硫黄山や新燃岳周辺を経由して、古い火山である夷守岳方面へ歩くこのコースでは、火山の新旧による植生の違いなどを堪能できる上に、えびのエコミュージアムセンターから生駒高原まで歩く行程では、不動池・大浪池・琵琶池・大幡池など、複数の火口湖を眺めながら歩くことができます。
火山帯らしい迫力や、美しい森、そして霧島の美しい稜線を一度に歩いて堪能できる素晴らしいコースです。
韓国岳-夷守岳のコースマップ
トイレ:登山口にトイレ有、コース上にトイレ無
登山口:えびのエコミュージアムセンター
韓国岳-夷守岳を楽しむ際の注意ポイント
この山に関わらず
山や自然を歩く際の注意点をご紹介します。
登山やハイキングで最も多いのは、道迷いによる遭難です。下調べや登山アプリなどの活用を行って常に現在位置を把握して楽しみましょう。
<初心者の方はお勧めできません>
長めの行程を歩くコースとなるため、初心者の方にはお勧めできません。
<事前チェックを忘れずに>
簡単な山でも、しっかりと事前にコースの時間・難易度・危険箇所などをしっかりとチェックする習慣をつけましょう。
<長い距離を歩く際の注意>
歩行距離が10km以上の中距離のコースなので、時間や体力の管理などをしっかりと行って楽しみましょう。
<早めの行動を>
想定以上に時間がかかってしまったり、怪我などにも備えて山や自然を楽しむのは早めの行動が鉄則です。
<天候や気温チェック>
天候や気温のチェックをして、必要な装備(衣類)などを忘れずに携帯しましょう。
<家族・友人へ行き先を伝えておきましょう>
万が一の事故に備えて、家族や友人には必ず行き先やコースを伝えておきましょう。登山届の提出も日頃から習慣づけておきましょう。
<冬はしっかりとした装備を>
冬季は積雪のことも多く、しっかりとした装備を行って出かけましょう。※アイゼンはチェーンスパイクなどで十分です。
えびのエコミュージアムセンター – 韓国岳
えびのエコミュージアムセンターから韓国岳は、言わずと知れた霧島山系の人気コース。今回のコースでの出発地点から韓国岳は、少し山に体を慣らしつつのんびりと風景を楽しみながら歩きますが、山頂まで一般コースタイムで2時間程度で到着する韓国岳の山頂までのコースは、これだけ手軽にこれだけの絶景が楽しめるんだと、何度歩いても感動を覚えるコース。
初めての山歩きという方から、慣れた方まで多くの方に楽しまれるコースを歩いて次の目的地へと進みます。
一息ついたら、上の写真に映る獅子戸岳方面へと向かいます。
長いコース上では、全体のコースタイムは現在の所要時間などを確認しながらペース配分にも注意して進みましょう。
韓国岳 – 獅子戸岳
韓国岳を過ぎて大幡山までの稜線歩きは個人的に、この山系の中で好きな場所のひとつ。
韓国岳から獅子戸岳までの区間は1時間ほどの短い区間ですが、韓国岳を背に見ながら歩くコースは非常に美しく快適に歩ける場所。そして獅子戸岳の山頂付近からは間近に新燃岳を眺めることができるため、火山帯の迫力を体感できます。
獅子戸岳から新燃岳を眺めて、次は大幡山へ向かいます。
このコース上でも迫力ある風景のひとつなので、のんびり眺めて楽しみましょう。
獅子戸岳 – 大幡山
獅子戸岳を過ぎて大幡山までの区間は霧島の山々を眺めながらの稜線歩きで、火山帯らしい美しい風景を眺めながら歩きます。
大きな高低差は少なく、美しい風景を眺めながらの稜線歩きが非常に快適な区間。本当に気持ちいい稜線歩きを堪能出来ます。なお、秋にはススキの美しい稜線ですが、ススキの中を掻き分けて進む箇所が多いため、足元には少し注意が必要です。
大幡山山頂からは高千穂峰を綺麗に眺めることができます。
山頂で一息ついたら、次の目的地へと進みます。
大幡山 – 大幡池 – 丸岡山
大幡山を過ぎて丸岡山へ向かう区間では、このコースを堪能するために大幡池のほとりを歩いて楽しむことで、火口湖を間近に眺めて楽しめます。
大幡山を過ぎての美しい稜線、そして大幡池に降りて湖面に映る韓国岳を眺めながら火口湖を歩き、丸岡山へ。
丸岡山の山頂自体に展望はありませんが、周辺にはなだらかで展望の良い場所もあるので、休憩にも最適です。
丸岡山を過ぎると、いよいよ今回のコースでは最後のピークとなる夷守岳へと向かいます。
丸岡山 – 夷守岳
丸岡山から夷守岳そして夷守岳以降は活火山帯の迫力よりも古い火山帯が故の美しい森を歩く区間に入ります。
前半部で眺めた火山帯らしい迫力よりも、背の高い木々が増え美しい樹木などを眺めながら歩きます。そして夷守岳までは急登を登ることになり、ここまでの疲労に加えて一気に高度を上げる急登は足にきますが、今回の行程での最後の登りとなりますので頑張って歩いて夷守岳の山頂からの風景を楽しみます。
夷守岳から眺める風景は、韓国岳からずっと歩いてきたコースを眺めることができるので「よく歩いたなぁ」と満足感を得て下山となります。
夷守岳 – 花の駅生駒高原
長い行程も最後のピークを終えたら下山しますが、生駒富士と呼ばれる夷守岳は登山口までずっと急な傾斜を下ることになります。そのため疲労が溜まっている中で急勾配を下るため慎重に下山する必要があります。
このコースでは、夷守岳の登山口からえびのエコミュージアムセンターまでの区間を公共交通機関が走っていないため、車2台で行動するか下山後にタクシーで移動を行うかで、えびのエコミュージアムセンターへ戻ることになります。
なおタクシーでは三和交通のタクシーを使用して10,000円弱(8,000円台)ほどです。
夷守岳の登山口までは林道となるため、タクシーなどを利用する際は花の駅生駒高原まで歩いて、タクシーのドライバーに負担のないように配慮しましょう。
なお、夷守岳の登山口から花の駅生駒高原までは3km程度の林道を歩くことになります。
霧島山系の美しい山々を長く歩いて楽しめる韓国岳から夷守岳までのコース。(厳密にはえびのエコミュージアムセンターから花の駅生駒高原まで)
歩行距離に一定の長さがあるため、初心者の方にはお勧めできませんが、山に慣れた方は一度歩いて楽しんでいただきたいコースです。