矢岳方面から眺めた高千穂峰

高千穂峰(たかちほのみね) -高千穂河原からのコース- | 霧島連山

霧島連山の名峰のひとつ高千穂峰は、どの角度から見ても美しい山容が特徴の山で、焼酎の”霧島”のラベルにも描かれています。高千穂峰に登るコースは全部で4つ存在しており、ここでは最も人気な鹿児島県霧島市に位置する高千穂河原からのコースを紹介します。

高千穂峰に隣接する御鉢が新しい火山であることで、いかにも火山という景観を持ったコースでゴツゴツとした岩場を歩いて登るのが特徴的です。少し傾斜のあるコースを歩くため転倒などには十分に注意しながら歩く必要がありますが、霧島連山の中でも活火山であることを感じる景観は非常に素晴らしく、年間を通して歩く方が多いだけでなく、早朝の日の出の時間に合わせて登ったりと様々な楽しみ方で歩く方の多い人気の山の人気のコース。

所用時間:約3.5時間(休憩除く)
歩行距離:約5km
登山口の標高:約970m
高千穂峰の標高:1,574m
難易度:★☆☆☆


高千穂峰(たかちほのみね) 標高:1,574m

矢岳方面から眺めた高千穂峰

矢岳方面から眺めた高千穂峰

高千穂河原から歩く高千穂峰は、活火山帯であることを非常に実感できる景観と展望の良さが個人的な魅力のポイント。高千穂峰は鹿児島県側からは高千穂河原のコース、そして宮崎県側からは霧島東神社・夢が丘・天孫降臨と全部で4つのコースが存在していますが、鹿児島県霧島市の高千穂河原側のコースは、霧島連山の中でも新しい火山が存在しているため、独特の景観を持っています。反対に宮崎県側からのコースは古い火山のエリアなのでしっかりとした森が存在しており、コースによって異なる魅力を味わえるのも楽しみのポイントです。

高千穂河原からのコースが、高千穂峰に登るコースでは最も歩行距離が短く、不慣れなうちは少々疲れますが、それでも高千穂峰に初めて登る時はオススメできるコースです。


高千穂峰 高千穂河原からのコース

高千穂河原からのコース

高千穂河原からのコース

登山口までのアクセス:舗装路、普通車可
トイレ:登山口にトイレ、山頂に携帯トイレ専用ブース

登山口:高千穂河原ビジターセンター

有料駐車場で広い駐車場ですが、人気なシーズンは早めに行くことをオススメします。


注意ポイント

この山に関わらず
山や自然を歩く際の注意点をご紹介します。

<道迷い対策>
登山やハイキングで最も多いのは、道迷いによる遭難です。登山アプリなどの活用を行って常に現在位置を把握して楽しみましょう。
<初心者の方は経験者と>
安全面や楽しみ方を覚えるためにも、初心者の方は経験者やガイドに同行してもらって楽しみましょう。
<事前チェックを忘れずに>
簡単な山でも、しっかりと事前にコースの時間・難易度・危険箇所などをしっかりとチェックする習慣をつけましょう。
<お子様連れの場合は離れないこと>
家族連れで歩いて楽しむにも人気なコースですが、お子様連れの場合(そうでなくとも)、同行者と別行動を取らずに一緒に楽しみましょう。
<早めの行動を>
想定以上に時間がかかってしまったり、怪我などにも備えて山や自然を楽しむのは早めの行動が鉄則です。
<天候や気温チェック>
天候や気温のチェックをして、必要な装備(衣類)などを忘れずに携帯しましょう。
<家族・友人へ行き先を伝えておきましょう>
万が一の事故に備えて、家族や友人には必ず行き先やコースを伝えておきましょう。登山届の提出も日頃から習慣づけておきましょう。
<冬はしっかりとした装備を>
冬の積雪も多くはありませんが、冬にはしっかりとした装備を行なって楽しみましょう。※積雪時もアイゼンはチェーンスパイクなどで十分ですが、火山で形成された岩場を歩行する際は注意しましょう。
<独立峰>
独立峰は雲の発生が多かったり、強風が吹きやすかったりします。天候に注意しながら不安な場合は経験者やガイドに同行いただいて楽しみましょう。

登山口 – 御鉢

高千穂河原から御鉢へ
スタート地点となる高千穂河原を出発して前半は樹林帯の中を歩きますが、非常に野鳥も多く四季折々の野鳥を探しながら歩いて楽しめます。樹林帯を抜けると一気に展望が開けて火山帯特有の景観の中を登って行きますが、岩場かつ急な傾斜を歩いて上がっていくため、転倒などがないように慎重に歩いて登りましょう。
傾斜を歩きながら周囲を見回すと霧島の山々や桜島を眺めることができますので、疲れたら周囲の展望を見て一息つくのもオススメです。ただし、急な岩場を歩いているため周囲を眺めながら歩くのは避けて、展望を楽しむ時は立ち止まって楽しむように心がけましょう。

頑張って急な傾斜を登り終えると御鉢に到着しますが、初めて眺める時は感動する迫力です。

御鉢

御鉢

遮るもののない展望と、眼下の御鉢。南九州らしい活火山の風景のひとつだと個人的には感じてしまいますが、ここから山頂まではずっと展望を楽しみながら歩くことが出来ます。


御鉢 – 高千穂峰山頂

御鉢から高千穂峰山頂へ

御鉢に沿ってなだらかな道を歩きますが、途中”馬の背”と呼ばれる幅の狭い箇所を歩きます。風に煽られて落ちるような幅ではありませんが、強風の際などには注意しながら歩きましょう。御鉢を過ぎるといったん鞍部へ下り、そこから山頂までは再び急な傾斜を歩いて登ります。
いったん下った後の登りは足が疲れやすいですが、ゆっくりと歩いて頑張って山頂へと向かいます。

高千穂峰山頂は360度の展望が楽しめ、霧島の活火山らしい風景を堪能できるほか、宮崎県側には美しい稜線を眺めることができます。なお、快晴の日は宮崎市の日向灘や海沿いに立つシェラトンホテルを見ることもできる素晴らしい展望を楽しめます。

山頂から眺める稜線と雲海

山頂から眺める稜線と雲海

山頂でゆっくりと休憩しながら展望を楽しんだら、来た道を戻って下山しますが、下山時は急勾配を歩くため転倒などにしっかりと注意しながら下山します。


傾斜のきつい箇所を歩くので、少々疲れることもありますが、霧島連山の中でも人気コースのひとつ。春にはミヤマキリシマなどの花も楽しめるため、是非歩いて霧島連山の魅力を堪能していただければ幸いです。

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