歩くとわかる火山活動の痕跡(火山噴出物) 後編 -霧島ジオパーク推進連絡協議会 + PORTAL-

霧島ジオパーク推進連絡協議会さまと
不定期で更新させていただいております
霧島山の楽しみ方。

今回は実際に山を歩きながら楽しめる内容で
高千穂峰の高千穂河原から山頂へのコース上で
知ることの出来る火山の噴出物についての後編。


過去のコンテンツはこちらから


歩くとわかる火山活動の痕跡(火山噴出物) 後編

御鉢から高千穂峰に至る登山道上では
スコリアのほかにもいろいろな火山の噴出物を見ることができます。

御鉢の火口縁に点在している大きな岩。
これらはかつて御鉢が噴火した際に飛んできた火山弾です。

御鉢火口縁に転がる火山弾(提供:霧島ジオパーク推進連絡協議会)

御鉢火口縁に転がる火山弾(提供:霧島ジオパーク推進連絡協議会)

中には人の背丈ほどの大きさも岩もあり
過去に巨大な岩を飛ばすような規模の
噴火が起こったことを示しています。

火山弾の中には表面に
ひびが入った特徴的な形をしているものもあります。

登山道沿いでも良く目立つ特徴的な火山弾

登山道沿いでも良く目立つ特徴的な火山弾

何かを連想するような見た目ではないでしょうか…
どことなくパン(巷でいうハード系のタイプ)に似ていませんか。
その名も「パン皮状火山弾」という専門用語がつけられています。

これは火山弾が飛んできたときに
内部に残っていたガスが膨張し
先に冷えて固まった外側が割れてできたものです。

これも身近なものに例えるとわかりやすく
お餅を焼くときに表面がひび割れて
中身が膨らむ現象と同じような原理で起こります。

御鉢から高千穂峰に差し掛かるあたりでは
地層が露出し高千穂峰の山体内部の構造を見ることができます。

地層は赤茶色と黒色のしましまです。
層の色が異なるのは
それぞれ堆積した年代が違うからでしょうか。

高千穂峰斜面に見られる「しましま」の地層

高千穂峰斜面に見られる「しましま」の地層

実はそうではなく、しましまの地層は
いずれも御鉢の同時期の噴火により堆積したものです。

ではなぜ色が違うのか?とても不思議だと思います。

これはマグマが冷え固まる際
空気とどのように触れたのかと関係があります。

マグマに含まれている鉄分が
空気と十分に触れると酸化して赤っぽくなり
逆に空気とあまり触れていないと黒っぽい色となります。

今回はわかりやすい御鉢・高千穂峰を例に紹介しましたが
霧島山がこれまで火山活動を行ってきた痕跡の一部は
岩石や地層などとして他の登山道沿いでも見ることができます。


いかがでしょうか。

山を歩いて
色々なものを観察していますと
花・野鳥・動植物・地層と
様々な疑問が出てくるものですが

そうしたものを調べて楽しむのは
アウトドアの個人的な魅力のひとつです。

是非、霧島の山を歩いた時は
色々な疑問を調べて楽しんでみてください。


さらに色々調べてみたい方は
是非霧島ジオパークのWEBサイトも
チェックしてみてください。

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